白星発進も本領発揮ならず

主将代行として2トライを決めた小澤(右)
主将代行として2トライを決めた小澤(右)

今月12日に関東大学対抗戦Aが開幕した。昨年の主力が多く残る慶大だが、重量級のFWが抜けたことが懸念材料だ。 同日には、ライバルの早大・明大が快勝したのに対し、慶大は点差こそついたものの、思い通りのラグビーができない開幕戦となった。(丸山康平)

【慶大35-8成蹊大】

 林雅人監督が就任した当時の1年生が4年生となり、昨季の主力が多く残る期待のシーズン。しかし、順風満帆の船出とはならなかった。
 開幕戦のプレッシャーで「明らかに緊張していた」(林監督)慶大フィフティーンは、自分たちのお株を奪う成蹊大の低いタックルを前に試合をコントロールできず、前半早々にポイントゴールで先制を許す。
 ハンドリングミスや反則で流れをつかめない慶大だったが、36分にWTB三木(経4)がトライ。エースのはたらきで7―3と逆転に成功する。
 ハーフタイムには林監督から「準備してきたことができていない。落ち着こう」と指示を受けた。
後半に入ると、ゴールライン付近のスクラムから2度のトライに持ち込んだ小澤(総4)を中心に、後半だけで4トライ。
全5トライ後のすべてのゴールを決めたキックの安定感も光り、最後は35―8と実力の差を見せつけた。
主力の4年生の負傷離脱が目立つ中でゲームキャプテンをつとめた小澤は、「トライの場面はFW陣に感謝。今日の細かいスキルミスを修正して、自分たちのラグビーを表現したい」と次節に向けて意気込んだ。