慶應塾生新聞会 三田オフィス

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《喊声》2020年8月

一度もキャンパスに行くことなく、春学期が終わった。大学の授業はさまざまな面でデジタル化され、前例のない環境に対応した。

私の学科では講義内容は全て録画されていて、オンデマンド型の講義だけでなく、リアルタイム型の講義も後から見返すことができるようになった。また、実験はPC上で完結できるシミュレーション型の内容に変わった。実験中は、チャットを用いることで、教授やTAさんに気軽に質問することができた。同じ場にいなくても、画面共有を行うことで、先生やTAさんから適切なアドバイスをいただけた。

このように、デジタル技術を駆使したオンライン授業は、私達学生に、場所に縛られず効率的に学ぶ場を提供した。しかし、現在のオンライン授業では、学生同士の交流の機会はほとんどない。授業中は、先生の声を聞き取りやすくするため、学生はマイクをオフにする。授業中、学生同士で顔を合わせて会話する機会はほとんどない。また、授業が終わると学生は退出ボタンをクリックして一斉に退出する。授業後に学生同士で話す時間や、授業の合間に一緒に課題をするといった時間は存在しない。これはとても寂しい。

大学とは、ただ授業を受けるだけの場ではないと思う。さまざまな人が出会い、交流し合う場ではないだろうか。私自身、大学に入学してからさまざまな人と出会い、自分が今まで持っていなかった考え方や価値観に触れ、学びを得ることがたくさんあった。

今後大学生活がどうなるのか今は何も分からないが、キャンパスで友達と語り合う日常が、少しでも早く戻ってきてほしいと思う。

 

(井上真悠子)