慶應塾生新聞会 三田オフィス

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《喊声》2020年7月

「昨今の若者はネガティブ思考だ」などと言われて久しい。そんな中で若者自身が考案したのが「ネガポ辞典」である。短所や悪口などのネガティブな言葉をポジティブに言い換えてくれるもので、2012年に書籍化された際には大きな話題を呼んだ。「言い訳をする」は「頭の回転が速い」、「怠け者」は「要領がいい」など、巧妙な言い回しは実に気持ちがいい。

スポーツ界でも言葉の言い換えが行われた。サッカーの「Jリーグ」やバスケの「Bリーグ」などスポーツ9球技最高峰12リーグによる日本トップリーグ連携機構が、無観客で行う試合の名称を「リモートマッチ」に決定した。これまで使用されていた「無観客試合」は本来、不祥事などの罰則として行われる試合に対する名称であったという。マイナスな印象を持たれるとして名称変更に踏み切った。

川淵三郎会長は「選手とファンがつながっている意味を込めた、ポジティブな名称を求めた」と話す。「リモート」は、物理的には離れていても選手とファンのつながりを示せる言葉であるとして採用した。これと併せて略称を「リモマ」、応援するファンを「リモーター」とすることも発表している。

ポジティブな言葉への言い換えは、ポジティブな結果を生むことができるだろうか。新たな名称と共に、スポーツ界が盛り上がり続けることを願う。

ちなみに、ネガポ辞典で「暇」は「面白いことを見つける少し前のリラックスタイム」、「引きこもり」は「蝶になる前の蛹(さなぎ)」と言い換えられている。時間に余裕のある今、蝶として羽ばたく準備を進めてみるのはいかがだろうか。

 

(原田実希)