慶大は28日、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため、来月23日に予定していた学部卒業式と、来月26日に予定していた大学院学位授与式を中止すると発表した。4月1日に予定していた学部入学式と、4月3日に予定していた大学院入学式については、延期とした。

参加予定者の健康と安全、および感染拡大防止の観点から、中止を決定した。国内での状況変化や政府の基本方針などを踏まえ、慶應義塾新型コロナウイルス感染症対策本部で判断した。

慶大は当初、卒業式を実施する方向で検討していた。26日に慶應塾生新聞の取材に応じ「感染予防や、発熱を伴う風邪の症状がある場合の自宅待機の徹底といった対応を予定している」、「状況の変化に応じて今後新たな対応を行う可能性もある」としていた。

例年の入学式・卒業式では、塾生や家族・保証人に加えて、卒業後25年・50年を迎えた塾員も招待される。慶大の公式発表によると、今年度の学部入学式には約18,000人が参列した。

日吉記念館の建て替え工事に伴い、直近2年間の学部卒業式・学部入学式はパシフィコ横浜(横浜市西区)で開催されてきた。今春の卒業式は、新しい日吉記念館で実施される初めてのイベントになる予定だった。

(太田直希)