慶應塾生新聞会 三田オフィス

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喊声 八月号

「なにもやってない」。そんな言葉と現実の自分への違和感に踊らされて、気が変になってしまう夜は誰にでもあるのではないだろうか▼とにかくそこから逃げ回るため、ある人は、難しい本を読みふけるかもしれない、人を見てうらやみそしるかもしれない、友人と酒をたらふく飲んで気を紛らわすかもしれない▼イタリアには「amare mangiare kantare」という言葉がある。「愛して、食べて、歌って」という底抜けに人間らしい言葉。愛すべきものを愛し、「おもしろく」生きていくという言葉▼若い私達に今、やるべきことを必死になって探すことは必要だ。しかし、時間をかけて取り組むべきではないか。焦って、強張った表情になってはいないか。いつか、自分を必要としてくれる場所があるだろうとのんびり構えてはいけないのか▼そんな姿勢を大人達は、若者論を振りかざして後ろ指をさすかもしれない。それでもいいではないか。「天職」。それは英訳すると「calling」▼怖い顔をしてせかせかしている人間に魅力は感じられない。私は、今という青春をうたいあげて、呼ばれるのをじっくり待ちたい。    (太田裕)