後期開幕戦で学芸大に4―0で快勝、続く東海大戦でも4―0で圧倒的な勝利を収め、MF松木(総4)を中心に幸先の良いスタートを切ったように感じられた慶大。しかし、好調を維持したのは束の間、リーグ戦にて格上の相手である立正大・中大に対して力負けする、厳しい試合が続いた。

第13節 東海大戦 ○4―0

序盤から試合を有利に進めてきた慶大。前半アディショナルタイム1分、MF山田盛(総3)からのクロスにMF松木が頭で合わせ先制点を奪い試合を折り返す。後半は東海大のラフプレーが目立ち、63分ペナルティーエリア内で慶大選手が倒され、PKを得る。FW小谷(環4)が冷静に左に決め2点目を獲得。直後の66分にもDF岩崎(商4)がゴール前の競り合いを制しヘディングで3点目。90分には松木がカウンターでキーパーと1対1を作りゴール右にだめ押しの4点目を追加。4―0の快勝だった。試合後、冨田監督は「結果におごらず一戦一戦謙虚に戦いたい」と語った。

第14節 立正大戦 ●1―3

序盤は積極的にゴールを狙って何度もチャンスを作った慶大だったが、得点にはつながらない。逆に28分、遂に立正大に先制点を許した。その後も立正大の勢いを止められない。慶大は上手くボールをつなげないまま、1点ビハインドで前半を折り返した。後半に入り65分、PKで2失点目を許した。追いつきたい慶大は、83分に松木が落ち着いてPKを決め、一点差に詰め寄る。しかしわずか4分後、素早いパス回しで一気にゴールまで攻め込まれ、3点目を許した。そのまま2点差で試合を終えた慶大。実力の差を見せつけられる結果となった。

第15節 中央大戦 ●1―2

第15節は、現在リーグ首位の中大と対戦した。慶大がチャレンジャーとして挑んだ一戦、初めにゴールネットを揺らしたのは29分DF鴻巣(総4)だった。DF佐藤海(政3)の素晴らしいファーサイドへのフリーキックに完璧に合わせた形で慶大は大きなアドバンテージを得た。その後中大からの猛攻に合うも体を張ったプレーとGK上田(総3)の細かなコーチングによりゴールを死守していた。しかし、89分、90分と立て続けに失点し1―2で試合は終わった。試合終盤まで好ゲームをしていただけに悔しさが残る一戦となった。

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敗北した2試合を振り返ると、ともに後半終了間際に2失点を許している。残り10分を持ちこたえられないことだけでなく、1点を奪われた直後の切り替えができていないことを露呈しているのではないか。

今後は、相性の良い相手との戦いが続く。選手全員が同じ方向を向けるか。気持ちを切らせることなく90分間を走り通すことができるか。今後のカギとなる。

(仮屋利彩)