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【六大学野球】慶大、7季ぶりV 「陸の王者」復活

合言葉は「春を超える」。春とは、優勝まであと1勝というところで早大に屈し、立大の胴上げを見せつけられた昨季のことだ。「選手とともに、早く野球をやりたいという気持ちで夏を越えた」。監督は語る。

しかし、今季は序盤から窮地に立たされた。東大に9年ぶりの敗北を喫し、優勝に黄信号が灯る中、続く法大戦では勝ち点を献上した。

9回に3得点の猛攻も実らず、6―7で敗れた法大4回戦。監督は試合後、選手に訴えた。「こういう諦めない野球が俺のやりたい野球なんだ。負けたことは悔しい。でもそれ以上に、今、嬉しいんだよ」。その日を境に、チームの雰囲気が変わった。

打線につながりが生まれるとともに、個の力も注目を集めた。シーズンを終え、清水翔は驚異の打率.4‌8‌0で首位打者に。好調の要因は「自分でも分からない」。打率を意識し始めると、打てなくなるという。「先のことを考えず、目の前の打席に集中した結果だと思います」

新しい力も台頭を見せた。まさに「彗星のごとく現れた」1年生エース・佐藤。最速1‌4‌8キロのストレートとキレの良いスライダーで奪った三振の数は、26投球回で42個。「ドクターK」の誕生か。

最優秀防御率のタイトルを獲得した佐藤

早大2回戦での登板を終え規定投球回に達した。その防御率は1.03でリーグトップ。試合後に知らされ、「えっ、そうなんですか」。「意識するといけないので黙っていました」とマネージャー。本人も知らぬ間に最優秀防御率のタイトルを獲得していた。

連勝で勝ち点を奪わなければ優勝を逃すという、奇しくも春と同じ状況で臨んだ早慶戦。春の苦い記憶を見事にはね返して見せた。

「皆で目指してきた何かを達成するのは、涙が出るほど嬉しいんだということを知った」。個人記録よりもチームの勝利にこだわり続けた岩見の言葉が、今年の戦い方を象徴していた。

監督にチーム目標を聞くと、「日本一、リーグ戦優勝、早稲田に勝つ」。うち二つは達成した。山頂を目指して11月、再び神宮に立つ。

以下コメント
○大久保監督「早慶戦は特別な試合だけど、特別ではないよと声をかけた。普段通りの野球を貫いた結果」
○清水翔「(6回に決勝2点適時打)チャンスだったので初球から狙っていった。追いつかれても、勝ちきれるという自信があった」
○佐藤「(2度目の先発で8回2失点)緊張はしていた。野手の皆さんに『1点でも多く返してあげる』と声をかけてもらい、粘りの投球ができた」
(広瀬航太郎)

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【今季六大学野球関連】
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