出だし好調も最後に息切れ

春5位からの巻き返しを図る慶大野球部は堀野主将(理4)が「人生で一番振り込んだ」と語る夏を経て、秋季リーグへ乗り込んだ。

その努力が実を結んだのか、チーム打率は・246と春から3分改善させることに成功。中盤戦までチームで・270台の打率を残すなど攻撃面では春とは全く別のチームであることを証明した。それだけに明大戦、早大戦で打線が失速し、4連敗で優勝を逃してしまったのが悔やまれる。

個人では松本大(環4)が打率・373でリーグ2位の好成績、山本泰(環2)、谷田(商2)も3割前半の好打率を残した。特に谷田はOPS(出塁率+長打率)も・929と主砲としては文句なしの成績である。また限られた出場機会の中で齋藤(商1)が持ち前の長打力を発揮した点も来季以降大いに期待できる。

一方の投手陣は加藤(政1)が台頭。10試合に登板(先発6試合)し、2勝1敗、防御率2・27とフル回転した。四死球の多さ(9イニングあたり4・54個)が気になるも、来季から彼が投手陣の中心となることは間違いない。また白村(商4)が今季からリリーフに転向し、救援としては防御率1・69とようやく打者を圧倒する白村らしさが戻りつつあるシーズンとなった。

来年のチームは今年と違い、すでに実戦経験が豊富な選手が多い。竹内新監督と佐藤旭新主将(商3)の下、まずは2011年春以来の優勝を狙いたい。※データは弊紙計算  (上井颯斗)