喊声 8月号

轟々と飛沫を上げて流れる利根川を眼下に見据える。カウントダウンから3秒後、覚悟を決めて風の中へと飛び込んだ。一抹の不安と緊張が体中を駆け巡る。視界が回転、反転し、新しい世界が垣間見えたような気がした▼東京から群馬へひとり、電車で向かった。国内で唯一体験できるというブリッジバンジージャンプをするためである▼この夏、一体私はなにをするべきなのか。応募したインターンシップの採用結果はまだ出ていない。予定が決まらず、先が見えない怖さを振り払いたかった▼橋の上から、本当に飛び込めるのだろうかと自問する。そして覚悟を決め切れないまま、ついにカウントダウンが始まる。「5-4-3-2-1-Go!」▼一歩踏み出さないと何も始まらない。ただ、自分を信じて飛び込んでみればいいのだ▼周りの大学三年生たちは、この夏からインターンシップや資格取得など、12月から始まる就職活動に向けて動き出している。その様子を見ていると不安と焦りがこみ上げてくる▼しかし、スタート地点はみんな同じだ。カウントダウンに惑わされずに、自分のペースで備え、自信を持って立ち向かっていきたい。
(工藤玲奈)