フィジカル鍛え さらなる飛躍を

世界選手権の氷上を駆ける金村選手(写真提供は父親の金村永三さん)
世界選手権の氷上を駆ける金村選手(写真提供は父親の金村永三さん)

昨年の12月14日から21日かけてフランスで開催されたアイスホッケーU‐20世界選手権にスケート部ホッケー部門の金村恵典選手(経1)が日本代表として出場し、慶大から初の日本代表選出という快挙となった。
当大会では、出場国がディビジョンと呼ばれる6つのリーグに分かれる。さらにその中でグループに分かれて順位を競い、グループ最下位国はリーグ降格となる。今回、日本代表はドイツ、スロベニア、デンマーク、ウクライナに敗戦したが、フランスから白星を得て1勝4敗とし、ディビジョンⅠ残留を果たした。
金村選手は選手権全体の感想を「相手が強すぎて、全くかなわなかった」と語った。「外国の選手は日本の選手と比べてとても体が大きかった。日本選手はスピードでは負けていなかったが、接触するシーンで勝てなかったし、相手のシュ―トスピードも速かった。それらがドイツ戦での9―0という完敗などにつながってしまった」と振り返る。
体格的に勝る相手との戦いで得たものとして金村選手はフィジカル強化の重要性を挙げる。「来季からAグループ(関東大学アイスホッケーリーグ戦で)に昇格するので、今まで以上にフィジカル面を鍛えなければならない」と語った。
今季、スケ―ト部ホッケー部門は関東大学アイスホッケーリーグBグループにおいて優勝。金村選手もグループベストフォワードに選出されるなど、チームのグループ優勝に多大に貢献した。
さらに、同リーググループであるAグループの最下位・法大との入れ替え戦にも勝利したため、来季からは強豪校早大・東洋大などが競う最上位のAグループでプレーすることになる。
「Aグループを維持するのは当たり前のこと。その中で、強豪校の早大や東洋大に対しても勝ちを狙いたい。そのためには、自分がスキルやフィジカルを率先して鍛えることが、チーム全体のためにもなっていくと思う」と意気込んだ。
今季Aグループの覇者は早大。今季定期戦や練習試合では4戦2勝2敗としている。金村選手は「強豪校なので全体の雰囲気としても意識はしている。だが、具体的な対策などはリーグ戦が優先なのでしていない。全力で当たって勝ちを狙うだけです」と語った。
来季は、Bグループ優勝の真価が問われるシーズンになる。世界戦の舞台で一回り成長した若きエースに、今後も期待したい。
(内田遼介)