慶大生の考える、選挙のいま

 

――1年生に聞いていても、行かないといけないから行くと考えている人は多かったです。そのような姿勢でも自分で一票を投じることは大事だとお考えになりますか。

C:私は行った方がいいと思う。今回はこういうところを評価して入れようとか、こういうところを期待しようとか。社会に自分がどうアプローチしたいかを考えるきっかけになると思うんだよね。

A:今回のコロナ禍での都知事選に関して言えば、投票の権利は自衛の手段だと思っていて。選挙に行くことが、自分がコロナから身を守ることにつながるじゃん。まわりまわって自衛の手段になるっていうのは投票に行く理由として考えたかな。

投票したら政治の身近さも感じられるし。自粛警察が取り締まるよりは政治に言ってもらうほうが道徳的にいいのかなって思う。ああいうのは正義感の空回りにも見えるし、政治に言われた方がまだ納得できるかなって。

B:私は、選挙は行くものって育ってきているんだ。歯磨きはするものくらい(笑)。

だけど、関心がないっていうのは結構ひどいと思うのよ。普段は関心ないけど、関心を持つ機会を提供されているんだから、自分の住んでいる社会なんだし考えようよって思わなくもないかな。でも強制するものでもないよね。

D:自分が選挙に行く以外のタイミングで本当に政治に対して意見したくなったときに、正当な政治参加の手段である投票を行なっていることは前提かなと思っていて。国会前のデモとか、参加したことはないけど、選挙以外の時に政治参加するためにも投票に行っているな。

A:難しいのが、投票するにあたって投票したい人はいないとき。

でも白票でも立派な投票だと思うから、個人的には行った方がいいと思う。

日本社会の政治って結構ダメ出しされがちじゃない。メディアを見ていると、良い政治だと評価されているのはあんまり見ない。白票で、誰にも任せられないっていう怒りをぶつけることも立派な意思表明だと思う。

支持したい人がいない人もいるだろうし、全員が納得できるような候補者はいないわけで、その中で自分なりに折り合いをつけて、納得して投票するのは意味のあることだと思うよ。

C:選ばれてほしい人がいないことも含め、自分の意思を表明することが重要だと思う。選挙に行かないことは、他の理由も考えられるから、「選ばれてほしい人がいない」という意思表示にはならないかなって。

投票という場で、たかが一人の声とは思わずに投票で自分の声を届けることは大事だよね。白票でも結局は誰か選ばれるから、自分の声は反映されない虚しさはあるけど。でも白票が多ければ、支持されていないのが政党も見えて、考え直すかもしれない。

A:白票が多かったら、さすがにやばい社会だなってなるよ。話題になるし、ニュースにもなる。投票率が低いのは、感覚が麻痺していて、しょうがないみたいにってなっているけど。

B:もし白票が一番多くなったら、理想と現実が一致していないことが顕在化されるよね。政治家たちの上層が思っている世界と下のいろんな価値観、生活水準の人の世界がかみ合ってないことが、改めてみんなの前で証明されるのも大事だよね。

投票率が低いのに関しては感覚が麻痺しているから、それよりもインパクトあるよね、白票一位は。白票もOKしてくれるのはいいなって思うよ。選択の自由があるなと感じる。

A:十何分で終わるんだからめんどくさいからやらないのはね。テレビ見てたらある程度知れるし。

B:AKBの選挙思い出した。42位の子に投票してもちょっと順位あがるくらいで、自分の一票が大きな力にはならない。でも、オタクは参加することを楽しんでいるよね。反映されるのが楽しいんじゃない。そういう風になったらいいな

C:でもAKBの選挙は買ったCDの枚数がダイレクトに反映されるじゃん?(笑)

A:何百枚買って、上位にあげるみたいな(笑)

B:そういう人がいると思いつつ、「投票」を純粋に楽しんでできると言う要素がないのかな。まだ行ってない人はこの達成感を知らないだけかも。大人に近づいた気分で、楽しさもあると思うよ。

C:都知事選、区長選とかは自分が選んだ人がそのまま選ばれるから、自分が投票したんだっていう、他の国政選挙よりも政治との距離が近いなって、今回の都知事選で思った。今までより楽しかったし、やりがいがあったな。これからも選挙に行ってみようという気持ちになったかな。

 

(聞き手 粕谷健翔・古田明日香)