先月10~14日、有明テニスの森公園および早大東伏見三神記念テニスコートにおいて全日本大学対抗テニス王座決定試合が行われた。関東大学テニスリーグを2位で通過した慶大男子テニス部は決勝進出も早大に敗れ、準優勝に終わった。

今大会は全国各予選ブロックを勝ち抜いた代表10チームのトーナメント戦。試合は2セット先取で、ダブルス(以下D)3試合、シングルス(以下S)6試合の合計9試合中5試合以上勝利したチームの勝利となる。
初戦、慶大はシードで2回戦から出場し、中京大と対戦した。慶大は9試合全てで2セットを連取する圧倒的な強さを見せ、9―0で勝利した。

続く準決勝の相手は近畿大。前日の好調とは打って変わり、D1、D2で先にセットを奪われるなど苦しい立ち上がりとなる。しかし、第2セット以降は持ち直し、ダブルスは3勝0敗で折り返す。続くS3甲斐(環2)やS6韓(総4)でも接戦を制し、7勝2敗で決勝進出を決めた。

プレーでチームを引っ張る上杉

決勝の相手は早大、雨天により急きょ相手のホームでの試合となった。慶大はD2で先勝されたものの、D3の上杉(環4)・山崎(環3)組の逆転勝ちで食らい付く。第1セットを4―6で落とすも、第2セットは6―3で奪いタイに戻す。第3セットでは両者のキープが続いたが、第7ゲーム山﨑のボレーで流れを掴みブレイク。このゲームを6―4で奪い、2―1で制した。

D1では逸崎(環3)の強烈なサーブで崩し畠山(環3)がボレーで決めるなど流れを引き寄せるが勝ちきれず、以降シングルスも勝利を挙げられない。1―8と完全な敗北を喫し、早大の圧倒的な実力を前に13連覇を許した。

試合後坂井監督は「シングルスの力を上げていくことが必要」と話した。この一年を「進化の一年」と語る監督。4年生はこれで引退となる。試合後すぐに、部員や監督たちは新チームでの挑戦へ決意を固めていた。
(世古宗大士・青木理佳)