体育会器械体操部の棟朝銀河さん(環3)が、トランポリン日本代表としてリオ五輪に出場することが決定した。

トランポリンは10回連続で異なる技を跳び、その演技点、難度点、跳躍時間の合計が得点になる。失敗したら演技は中断だ。「その緊張感と8メートルにもなる跳躍の高さが見所だ」と棟朝さんは語る。

好きな技は「ミラー」で、後方伸身2回宙返り3回ひねりの大技だ。トランポリンの楽しさは、新しい技がイメージトレーニング通りにできた時の達成感にある。

魅力は「地上では体験できないことができること」だと教えてくれた。跳ぶ時は一瞬浮いているような感覚になり、自分の力で高く跳べるのは気持ちがいいという。

彼の所属する器械体操部は現役選手とOBの繋がりが強く、練習の雰囲気も良い。蝮谷体育館は天井が高く、トランポリンは4台揃っていて練習環境が整っている。

練習は2時間から4時間ほどで、週に6回行っている。オフの日は家でゆっくりと過ごすことが多いそうだ。

五輪出場が決まった時は、「嬉しいという気持ちよりも、やっとスタート地点に来た、気を抜かずさらに前に進まなければならないという気持ちが強かった」と言う。「塾生として五輪に出場できる一度きりのチャンスを手に入れられたことを嬉しく思う」。また、「正直、今の自分の実力ではメダルは厳しいが、狙いに行くつもりでこれから少しでも可能性を高めたい」と意気込みを語った。

塾生の五輪出場は、トランポリンに親しむ良い機会になるだろう。棟朝選手の活躍を応援したい。
(新山桃花)