喊声 7月号

今年も夏が来た。アスファルトに太陽が照り返し、うだるような暑さだ▼東京電力の家庭用電気料金の値上げ申請が審議中だ。原子力発電所の停止とそれに伴う火力発電燃料費の負担増が主な要因だという▼震災時の対応がいまだ問題視される中、原発事故は想定外の事態だったと言い切れるだろうか。責任問題は宙ぶらりんのままになっているが、ただ一つ聞きたい。「おごりはなかったか」▼「盛者必衰。おごれるものも久しからず」。平家物語の冒頭の一部分である。おごりたかぶる者はいつの時代も我が身によって身を滅ぼすらしい▼学生とて笑えはしない。学歴にあぐらをかいて、学業をおろそかにしていないか。自分の価値観を絶対視し、人のせいにしてはいないか。私たちもその「おごり」にむしばまれていないだろうか▼「自信」と「おごり」を履き違えてはいけない。自信は努力によって裏打ちされ、おごりは慢心によって生み出される▼時として若さ故の思いあがりもあるだろう。しかし、自分の弱さと時間をかけて向き合えるのも、学生の特権である▼酷暑の中も自省を忘れず、平身低頭でまい進した者のみに、堅実なる実りの秋は訪れるのだ。    (米田円)