報道

適所にクリーンな地熱発電 NZの導入ノウハウを例に 環境シンポ

パネルディスカッションの様子

日本経済新聞社寄附講座環境シンポジウム「地熱エネルギーのポテンシャルを考える」が先月26日、日吉キャンパス協生館で開催された。主催は慶大大学院システムデザイン・マネジメント研究科。

シンポジウムでは安達正畝氏、ステファン・コルベット氏、角正純氏の3名が順に講演を行った。

安達氏は地熱エネルギーのメリットとして、「火力発電よりも経済的で、季節や天候の影響を受けず一年を通し安定した供給が出来、水力発電の次に二酸化炭素の排出が少ない、クリーンなエネルギー」である点を挙げた。

そして、技術的な難しさゆえに万能ではないと述べた上で、各発電を適材適所に利用し、「各人が身の回りにあるエネルギーに目を向けられるような成熟した社会を実現したい」と語った。

ニュージーランド大使館第一等書記官であるコルベット氏は、自国における地熱発電所の例を取り上げ、地熱発電の導入方法について説明した。地熱発電を導入する上で大切なのは、「地元との関係、環境保護、ビジネス展開の3点」だと指摘。地熱発電所の地熱水を利用した温室でトマトや唐辛子を育て、地元に根付いたビジネスとして発展させた例や、発電所関連での雇用を創出し、地域に貢献したことで周辺住民との良好な関係を築いた例を提示した。

また、地熱発電に対する関心が世界的に高まっている今、「ニュージーランドが持つ地熱発電導入についてのノウハウを日本に伝え、互いに協力していく必要があるのではないか」と説いた。

角氏は資源に恵まれた地熱大国であるのにもかかわらず、日本は地熱発電導入が滞っていたと指摘。そして多くの人は地熱発電に対して、大規模なものを想像しがちだが、実際には小規模なものの積み重ねが重要だと説き、「日本人の地熱への見方を変える手助けができればいい」と述べた。

講演会終了後にはパネルディスカッションが行われ、活発な質疑応答が繰り広げられた。

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