慶應義塾大学理工学部への進学が決まった皆さん、おめでとうございます!

いよいよ4月から始まるキャンパスライフ。サークルに授業に、入学するにあたり決めなければならないことは目白押しですが、中でも最初にぶつかる壁が第二外国語の選択です!

どの言語を履修しようか迷う人も少なくないのではないでしょうか。そんなあなたのために、それぞれの外国語でどのように授業が進められるのか?試験は?課題は?など塾生目線で紐解いていきます。今回は理工学部編です!

*先生により内容や評価の方法は異なりますので、あくまで参考にしていただければと思います。

*以下の内容は2022年度以前のものです。履修に際しては『外国語科目・総合教育セミナー履修案内』などを必ず参照の上、選択してください。

 

理工学部の2外とは

理工学部では第一学年でドイツ語、フランス語、ロシア語、中国語、朝鮮語のうち一つを必修科目として学び、週2コマ、1年間の授業で基礎を一通り習得することを目指します。なおドイツ語、フランス語、中国語には既修者クラスも設けられています。

 

ドイツ語

なんで履修しようと思ったの?

  • 『新世紀エヴァンゲリオン』や『進撃の巨人』などドイツ語と関わりのある漫画・アニメが好きだったから。

 

1年生のとき、授業ではどんなことをやるの?

  • 授業は文法事項を先生が解説しそれを板書する、といった形で進められていた。週2回の授業ということもあり、文法事項の説明がほとんどでリスニングや会話などは行わなかった。

 

授業はどんな雰囲気だった?

  • 真面目な人が多く、授業を欠席する人が1年を通じてほとんどいなかったことが印象的だった。(高校生の方にとっては授業に出ることは当たり前のことかと思うだろうが、授業を欠席してしまう大学生は多い……)

 

履修していて、楽しかったところ・よかったところ

  • ウムラウト(ä,ü,ö)やエスツェット(ß)といったドイツ語独自の文字があるが、発音のルールが英語と違って明快で、単語は基本的にはローマ字読みで通じる点は良かった。また、ドイツ語文法は難しいがロジカルなので理系の方は相性が良いのではないかなと思う。

 

履修していて、難しかったところ・大変だったところ

  • よく言われることではあるが、やはり文法が難しかった。例えば、名詞が男性・女性・中性に分けられます。さらに、名詞につく冠詞や形容詞も名詞の性に応じて活用が変化する。冠詞は定冠詞と不定冠詞で活用が異なり、形容詞も定冠詞を伴う場合、不定冠詞を伴う場合、冠詞を伴わない場合で活用が微妙に異なってしまう。

 

課題の量(先生によって異なるため、一例)

  • 週に1∼2時間ほど宿題に時間を使っていた。

 

期末テストの様子

  • 理工学部の期末試験は2種類ある。1つは春・秋学期末にクラスごとに行われる試験、もう1つは秋学期末にのみ行われる一斉試験だ。一斉試験は理工学部のドイツ語履修者全員が受けるものだが得点が50点を下回ると成績はCDCD(=再履修)かDDDD(=留年)になってしまうそう。ただ、1年間、授業についていければ簡単に解けるので安心して履修してほしい。

 

ドイツ語(既修者クラス)

なんで履修しようと思ったの?

  • 高校で履修していたため。

 

1年生のとき、授業ではどんなことをやるの?

  • 最初の30分程度で前回の授業内容について和文独訳のテストがある。残りの時間は文法事項の解説と演習問題に充てられる。

 

授業はどんな雰囲気だった?

  • 全員が前の方に座っていて欠席も基本なく意欲を感じた。講義は割とテンポよく進むので気を抜いている暇はあまり無かった。

 

履修していて、楽しかったところ・よかったところ

  • 毎回のテストを通じて日頃から強制的に勉強させられるためドイツ語力は相当身についた点がよかった。期末テストは勉強を全くしなくても余裕なぐらいだった。

 

履修していて、難しかったところ・大変だったところ

  • テストが毎回あったため、必然的にドイツ語中心の1年となり大変だった。担当者曰く理工学部で一番厳しいドイツ語だそう。

 

課題の量(先生によって異なるため、一例)

  • 課題は原則ない。ただし、文法事項を一通り終えた後にいくつかの簡単な作文課題があった。

 

テストの様子

  • 期末テストは発音の問題が1-2割程度で残りは全て和文独訳の穴埋め問題だった。難易度としては簡単な部類だったと思う。50点を下回ると成績がCDCD(=再履修)またはDDDD(=留年)となるそう。

 

フランス語

なんで履修しようと思ったの?

  • 国のイメージで1番おしゃれそうだったから。あとは履修者に女子が多いと聞いたから。
  • フランス語活用する職業を考えているから(外交官、国連職員)。
  • フランス語圏に留学したいから(フランス、ベルキー、スイス)。
  • 将来フランス語圏に行きたいから(アフリカなど)。
  • イギリス語はある程度身についたため、大陸ヨーロッパの言語を勉強したかったから。

 

1年生のとき、授業ではどんなことをやるの?

  • 文法は基本webサイトと補助プリントを用いて自習で、定期的にそこから試験が出る。授業は会話の表現や単語の習得に重きが置かれていた。
  • 教科書に従った授業でペアワークが基本。先生がモロッコ人でフランス語ネイティブだから発音には厳しい。適宜参考書を確認する必要があった。
  • 発音がメイン。

 

授業はどんな雰囲気だった?

  • 授業内容が試験範囲外であったため、気楽に受講することができ、いい意味で言えばゆるめ、悪い意味で言えば騒がしい感じだった。
  • 友達が絶対できる。常に会話をするから上達は早い。
  • 和やかだった。

 

履修していて、楽しかったところ・よかったところ

  • 席が先生から指定されるため、色んな人と近い席になることができ、色んな人と仲良くなれたこと。
  • 基本的な文章は話せるようになった。
  • フランスの文化に触れられて楽しかった。

 

履修していて、難しかったところ・大変だったところ

  • 試験の難易度があまり高くないため、高成績を得るためには全ての試験で満点か、それに近い点数を取らなければいけなかったところ。
  • 動詞の活用の暗記。

 

課題の量(先生によって異なるため、一例)

  • 課題は自主的な文法の勉強以外は基本出されなかった。
  • かかっても1時間で終わる分量で適当であった。
  • なかった。

 

テストの様子

  • 授業内で定期的に(春に4回、秋に2回)範囲が限定された文法の試験があり、+αで仏作文や不規則動詞などの小テストなどがある。
  • 授業内で4技能を全て別々の試験でテストされる。
  • ディクテーション形式。

 

フランス語(既修者クラス)

なんで履修しようと思ったの?

  • 高校から勉強していたから。

 

1年生のとき、授業ではどんなことをやるの?

  • テキストを中心に進める、ネイティブのTAとの会話。

 

授業はどんな雰囲気だった?

  • 和気あいあいとしていた。

 

履修していて、楽しかったところ・よかったところ

  • モチベーションが高い仲間と勉強することで実力がついた。

 

課題の量(先生によって異なるため、一例)

  • 適切。

 

テストの様子

  • 授業内のペーパーテストが年3回、そのうち一つは朗読あり、他の一つはリスニングあり。