初日から多くの人々で賑わう三田祭のメインステージにて、圧巻のパフォーマンスを見せてくれたのはアカペラサークルのWALKMENだ。

一曲目は、今ノリにノッているWANIMAの『やってみよう』。パフォーマーと観客が一体となって盛り上がり、会場のボルテージは一気に高まった。二曲目はゆずの『T.W.L』。綺麗な歌声とボイスパーカッションによる豪華なセッションは圧巻であった。三曲目はMISIAの『つつみ込むように』。アカペラならではのグルーブ感と圧倒的歌唱力によって、観客の心を掴んだ。 ラストはサザンオールスターズの『明日晴れるかな』。聴き慣れているはずのサビのメロディーが非常に新鮮に感じられた。心地よく響く歌声のハーモニーを聴けば誰もが明日晴れることを確信するだろう。

大トリを飾った『明日晴れるかな』を歌い上げた「黒い恋人達」のメンバーは、全員4年生で、今年が最後の三田祭だという。「WALKMENの中でもこのステージに立てる人は数少なく、幸運にも歌わせてもらえる身として、後輩への思いを込めた精一杯の演奏をしようと思い、今回のステージに臨みました。サークル員はもちろん、他の多くの学生や学外の方にも見ていただけたので、少しでもアカペラの魅力を伝えることができていれば、とてもうれしいです」と感想を語った。

パフォーマンスを通して印象に残ったのは、サークルのメンバー全員が笑顔で、その一瞬一瞬を楽しんでいたことだ。WALKMENのステージの魅力はアカペラのクオリティーの高さだけでなく、パフォーマー、観客が一体となって一つの音楽を作り上げることであるように感じた。

(貫洞晴輝)