慶大バスケットボール部は良い流れで前半戦を終えた。新体制で挑んだ初の大会は京王電鉄杯、3勝2敗の3位とまずまずの切り出しだった。チームの柱で精神的支えであった福元、爆発的な攻撃力を持ったポイントゲッターの大元らが引退し、その穴をどのように埋めて勝っていくかということが問題であったが、その壁は難なく乗り越えたと言えよう。

しかし、次に迎えた関東大学バスケットボール選手権大会では、10位と不甲斐ない結果に終わった。ディフェンス面での対応の遅れで失点が多くなり、ベスト16と9位決定戦で敗戦してしまった印象だ。

そのような悪い状況の中、迎えた早慶戦では、苦しみながらも接戦をものにして通算成績37勝37敗と五分に戻した。序盤こそミスを重ねて追いかける展開になったものの、徐々にペースを掴み、攻守のかみ合ったプレーで早大を突き放した。

キャプテンの西戸(総4)、ゴール下を支える高橋(政3)らの活躍が目立った中、注目は同じくスタメンで出場した鳥羽(環2)だ。シーズン序盤は怪我などでやや出遅れたものの、今回の早慶戦では、欲しいところでミドルシュートを沈めるなど存在感を示した。後期リーグ戦に向け、今後の活躍にも期待がかかる。
(山手涼馬)