入学前、交流のすゝめ

3月に入って全ての合格発表が終わり、多くの受験生は春からの慶大での大学生活に大きな希望を抱いていることだろう。しかし不安というのも入り混じっていて、その多くは交友関係に関連する不安が多くあるのではと思う。そこでこのような不安を解消する一助となるのではと思われる新入生歓迎イベントの中から入学式前に行われる慶應マスカレードを取り上げる。

マスカレードという名前の由来について「初対面だと、どうしても素の自分を見せずに仮面をかぶるところがどうしてもあると思う。だけれどもイベントが終わったらその仮面をとって、仲良くなって帰ってもらいたいという理想からくるもの」と語ってくれたのが総代表の大澤創太さん(文2)である。

マスカレード自体の発足の経緯については「クラブを貸し切ってやるイベントの否定から始まった。新入生が始めからクラブでイベントをすることは果たして適切なのだろうか、入学前に友達を作りたいという多くの人が求めるニーズに対応できるのだろうか、ということを考える。ここからスタートした」と話す。マスカレードではクラブの雰囲気が苦手な人でも入れるように昨年は渋谷のシダックスホール、今年は三田キャンパスからも近い浜松町シーバンスホールで開催した。椅子を置かず自由に交流できる空間にすることで、多くのニーズに応えられるような形式となっているそうだ。

ただここまでだと他の新歓イベントと大きな違いは見られない。大澤さんはこの点を最も意識したという。「マスカレードをやるとなったときには、すでに質の高い新入生歓迎イベントが存在していた。何か既存のイベントにない特色を見出さなければ存在価値を確立できないと考えた」と話す。そう考えた結果が「新入生が作る新入生交流イベント」だったという。既存のイベントの多くは2年生が主催して新入生が参加するという形が主流である。しかしマスカレードは昨年新入生として運営を経験した新2年生が監督しながら、早期合格者の新入生が中心に企画運営を行うのだ。この交流イベント開催のための協賛を集めるところまでもほとんど新入生が行う。

こういった形式は「僕自身、新入生のときマスカレードを通して新しいものを創り上げることの喜びを感じる経験をして、ビジコンなどに出場しようという意欲も生まれた。だから新入生委員にも一から新しいものも創る楽しさを知ってもらいたい」という大澤さんの考えのもとに引き継がれている。「同年代の人がこんなにすごいものを企画することができるのか」と入学前に良い刺激にもなるのではないだろうか。

肝心のコンテンツも昨年以上に豪華である。フリースタイルバスケのSHAMGODやアカペラサークルのWALKMENなどの出演のほか、昨年映画化され話題となった『ビリギャル』の挿入歌を歌ったsakuさんのパフォーマンス、慶大を代表するイケメン、準ミスター慶應のコバヒロさんこと小林廣輝さん(文3)のビデオレターなど豪華企画のほか、もちろん新入生同士が交流できる企画も用意されている。

「マスカレードに参加する人も参加しない人も、入学する前の春休みを大切にしてほしい。友達作りなど何かしら自ら動いて、新たに始まる大学生活の準備をしてほしい」と大澤さんはメッセージを送る。

マスカレードの創設第1号は慶大であり、今年で3年目を迎える。昨年は6大学(早稲田、慶應、立教、上智、青学、明治)、今年はそれに中央、法政が新たに加わり8大学での開催となり毎年成長し続けている。入学する前の時期を無駄にすることなく、慶應マスカレードで充実した大学生活を送るための友達作りをしてみてはどうだろうか。
(香西朋貴)