6月20日、東京国立競技場で第59回早慶サッカー定期戦が行われ慶大が2点を先制するも、その後4点を取られ2―4で早大に敗れた。これで早慶戦での慶大の通算成績は11勝30敗18分となった。

(飯田拓也)

 序盤は慶大が早大を圧倒した。ロングボール主体の早大に対して前線からの素早いプレスでプレッシャーをかけ自由にプレーをさせず、攻撃では細かいパスと連動性のある走るサッカーで幾度となくチャンスを作り出した。試合は15分に動く。MF巻(政4)の右CKから速いボールが中央に入り、飛び込んできたDF田中(環1)がヘディングシュート。ゴール中央に突き刺さり慶大が先制。さらに18分、MF織茂(政3)のゴール前へのロングパスを巻がワントラップから振り向きざまのシュート。ゴール右隅に突き刺さり慶大が2―0とリードを広げる。しかし、昨年の大学王者も黙っておらず、序盤からの激しい運動量で徐々に体力を消耗していた慶大を尻目に26分、MF松本征の中央突破からそのままゴールを許し、早大が1点を返す。その後も慶大は防戦一方になり、時折カウンターで早大ゴールを脅かそうとするがゴールまでは至らない。そして41分、左サイドからのクロスを走りこんだFW渡辺に冷静に決められついに同点を許し、ハーフタイムを迎える。

 慶大は後半スタートから織茂に換え風間(商1)を投入し反撃を試みる。だが先に勝ち越しゴールを奪ったのは早大だった。14分、MF岩田のCKからの混戦から最後は渡辺に決められ慶大は勝ち越し点を許す。その後慶大は攻撃的姿勢を強める。しかし、19分に風間、27分には大河(商4)、34 分には中川(総3)、38分には中町(総3)が決定的な場面を迎えるが決めきれない。逆に43分、手薄になった守備をつかれ早大に決定的な4点目を入れられ試合が決まる。

 試合終了後、6年ぶりの早慶戦勝利を逃した大河主将は、早大が見せた逆転劇を「これがいつもギリギリのところで戦っているチームとの差」と語った。また、李監督は「決めるべきところは決めて、悪い流れでも守りきらなければいけない」と語った。今後この早慶戦で見つかった課題を修正し、後期リーグにつなげてほしいところだ。