11月24日、慶應カメラクラブの展示会に足を運んだ。ステージの音楽が遠くで聞こえるなか、大学院校舎の2階で催されていた展示は閑静な雰囲気を漂わせていた。

 

今回の展示会のテーマは「時間のコラージュ」。部員が1年間を通して撮った写真、つまり、切り取った時間のなかで厳選された作品が集う。

写真の姿もそれぞれ個性があり、春夏秋冬・昼夜を問わず彩りのある顔を見せた。どの作品も流れある時間の中で切り取られた1枚として表現されており、暗幕で仕切られたギャラリーの静けさと相まって作品に引き込まれるような体験をすることができた。

魅力的な作品が数多く並ぶ

三田祭の展示にあたり、この展示会の責任者であるカメラクラブの吉兼徹さん(商3)に話を聞いた。今回のテーマ「時間のコラージュ」には、時間と写真が密接に関わっているというメッセージを込めたという。撮影の背景に隠れた時間や瞬間に注目をしてみると、より一層楽しめるとも語ってくれた。また、準備の段階では、暗幕をベニヤ板に張る作業や写真を印刷したものをスチレンボードに加工する工程で苦労したという。

この展示では、1枚のみを展示する「単写真」という形態の他に複数枚を展示する「組写真」や冊子形式にして展示する「ブック」といったあわせて3つの展示形態がとられていた。この点については、それぞれ、単写真にはわかりやすさやインパクト、組写真にはストーリーの流れを表現できることなどの良さがあると語る。最後に、三田祭2日目になる今日の手応えとして来場者の多さに喜びの笑顔を見せてくれた。

作品の展示には、照明の設置など工夫がなされていた

活気あふれる三田祭の中で一息ついて休憩したくなったら、ぜひカメラクラブの展示にも足を運んでほしい。場所は大学院校舎の2階。

坂本健斗