西校舎501教室前ロビーにめくるめく書道の世界が広がっていた。約100名の会員数を誇る書道会は、1~4年生の多岐にわたる作品を本年の三田祭で4日間展示している。

受付で来場者が自分の名前を記入するため、実際に筆を握ることができるのも楽しいポイントだ。学年を超えて製作された圧倒される合作や墨絵しりとりといった遊び心ある作品、カリグラフィーまで、書道に見識がなくても十分に楽しめる展示が所狭しと並べられている。それぞれの作品の横にある執筆者のコメントを読むと作品のポイントや苦労を知ることができ、より作品の理解が深まるだろう。


本展示はより作品が魅力的に見えるよう、さまざまな工夫がなされている。代表の熊谷尚弥さん(商3)は「楷書や行書などの書体についてバランスが良くなるよう気を遣い、配置しています。また書道作品を掛け軸にするための表装についても会員それぞれが自分の作品に合う紙や布の色を指定して専門の業者に発注しています」と話す。その言葉の通り、個性が際立つ作品ながらも全体として心地よく調和した展示になっていた。

代表の熊谷尚弥さん(商3)

 

コロナ禍でのサークル活動については「緊急事態宣言中は対面での活動ができませんでした。しかし、zoomでそれぞれ作品を書いて発表するなどオンライン活動を継続し、9月には創立100周年の展示会を銀座で開催することができました」と彼は話す。初心者であっても経験豊富な先輩や同期から書道を学び、成長することができるという温かい関係性も書道会の魅力的である。

 

100年を超える歴史のある書道会の会員たちが魂込めて書く作品にぜひ触れてほしい。

 

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(佐藤ひなた)