昨今、転売がネット上などで物議を醸している。塾生の中でもソニーのPS5や任天堂 Switchが品薄で買えない者も少なくないだろう。今回は、転売対策を行っている家電量販店の株式会社ノジマに転売の実態や対策について話を聞いた。

転売とは?

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消費者の手元に届くまでの正規の商品流通ルートは、PS5や任天堂Switchの場合、販売元のゲームメーカーから出荷され、各法人の店舗へ送られ消費者へと届くというものだが、転売はフリマアプリなどのCtoCサービスを通じて、定価よりも高い価格で別の消費者に商品を販売する。ノジマは販売店舗として転売の問題点を3つあげる。
「転売は①通常価格をはるかに上回る価格で販売していること、②一部の人だけが購入する現状かつ、本来購入されたいお客様が購入できないこと、③転売商品の購入者がいることが問題だと考えております」
こうした転売を防ぐべく、ノジマでは店舗で徹底的に対策を行っている。元々、精力的に転売対策を行なっていたそうだが、昨今の新型コロナウイルスの流行により、家で楽しめる任天堂 Switchの転売価格が高騰したため、より厳しく転売対策を行うようになった。次にノジマの転売対策を詳しくみていく。

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ノジマの驚くべき転売対策とは

新型コロナ感染対策として、ゲームハードを取り扱う店舗の多くはPS5の販売について抽選方式を採用したが、ノジマも例外ではない。抽選申し込みによる店頭の混雑を避けるため、ノジマはwebサイトで応募を受け付けた。ただコロナ禍以前に実施されていた店頭での予約と異なり、転売のハードルが低いのが実状だ。

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ノジマは昨年12月上旬に行ったPS5の抽選販売にて、当選発表の期日を延期してまでネット予約での転売対策に取り組んだ。総数約12万件の応募を目視で確認し、転売の可能性がないか応募の全てを精査したという。この前代未聞の取り組みはSNSなどでも話題となり、賞賛と大きな注目を集めた。ノジマはネットでの購入について次のように注意を促す。
「PS5は現在、抽選販売を行っておりますが、任天堂Switch含めネットショッピングではほぼ高額な転売価格で出品されているため、家電量販店で正規販売価格にて購入頂く事をお勧めします」ソフトに付帯している特典やゲームカードなどは転売の対象となる事が多いので、そちらにも注意が必要だ。
いわゆる転売ヤーの多くは、ノジマのモバイル会員のIDを複数所有しており、高額転売ができる商品を複数購入する傾向が強いのだという。そのため具体的な転売対策としてノジマは「会計毎に会員情報(複数ある場合は複数)を確認し、その中に該当する会計があれば購入をお断りしている」と語る。

ノジマが考える転売対策の今後について

数々の転売防止策を講じてきたノジマだが、本当に商品が欲しい人の元に商品が届いていると実感できているのだろうか。この点に関してノジマは次のように答える。

「現在はお客様からも『無事に商品を購入できた」などのお声をいただくことも多くなっており、転売対策の効果は実感しております。ただし、全ての転売を阻止出来ている訳ではなく、お客様より転売されていると報告をいただく事もあります。今後も一層力を入れた対策を取り、今よりもご満足いただける様に努めて行きたいと考えております」
また、転売の今後と対策について、ノジマは次のように語る。

「購入者がいる限り転売は無くならないと考えております。販売店としては、各法人でもおこなっている転売対策を引き続き行い、転売屋に商品を購入させない事が重要だと考えます」
転売を完全に撲滅することは難しいかもしれないが、私たち消費者の意識次第でその数は減らすことができるだろう。不当に値段が高いと感じた商品は、一度転売を疑ってみてほしい。

(小沼彩)