NGO組織 セーブ・ザ・チルドレン  海の向こうを「他人事」にしない

全ての子どもに生きる・育つ・守られる・参加するという「子どもの権利」を実現するために世界中で支援を行うNGO組織セーブ・ザ・チルドレンを知っているだろうか。今回はセーブ・ザ・チルドレン・ジャパンの海外事業部プログラム・オフィサーである櫻井麻衣子さんのお話を通して、その活動内容を紹介する。

(C)セーブ・ザ・チルドレン
(C)セーブ・ザ・チルドレン

難民に自己実現の機会を提供

まず、教育面においてセーブ・ザ・チルドレンが行っている支援は多岐にわたる。例えば、シリア難民を受け入れているレバノンで若者たちに英語や会計のスキル研修を提供している。「この支援を受けて自らの可能性に自信と希望を持って欲しい」と櫻井さんは願う。また、大人に対する「子どもの権利」についての啓発のほかに、難民が自ら講師を務める教育セッションがある。自尊心が低下しがちな難民にとって、自己実現の機会は貴重だ。

3月には「Most Shocking Second a Day Video」という映像を公開した。情勢が悪化する中で心の傷を深めていくシリアの子どもを表現したものだ。聞き取りに基づいて再現されているこの映像の最大のメッセージは「ここで起きていないからと言ってどこにも起きていないということではない」という言葉だ。3月5日に投稿されて以降、既に2700万回以上再生されている。こうしてインターネット上で動画を公開するなどして、情報がより多くの人々の目に触れ、印象に強く残るよう配慮している。

人々の意識を変えるために櫻井さんが個人的に心掛けているのは、自ら話す際、特定の子どものストーリーを語ることだ。「聞いている人たちが子どもの立場を自分と置き換えられるように工夫する」からである。

そして、学生への希望を櫻井さんに伺うと「まずは興味を持って自ら知ろうとしてほしい。次に理解が出来たら、自分なりのアクションを起こすことが大切」と櫻井さん。そして笑顔で「あとは、自分の恵まれた環境に感謝しましょう!」と付け加えた。

目先のイベントにとらわれがちな大学生も、世界の貴重な財産であるたくさんの子どもたちが危機に瀕しているという事実を忘れてはならないだろう。それはここで起きていないからと言って、どこにも起きていないということではないのだから。 (成田沙季)