今大会、下田さんの注目ポイントとは

近年の世界的なプレーヤーが所属している国はもちろん注目すべきだろう、と下田さん。ドイツ、スペイン、ブラジル、フランスなどは、タレント性やプレーの見どころも多く、当然ながら優勝する可能性を持つ。

日本代表と対戦するプレーヤーにも注目だ。ポーランド代表のレヴァンドフスキ選手は、ドイツの強豪バイエルン・ミュンヘンでプレーする選手。クラブは最強のチームで多くのチャンスを作ってくれるが、代表チームはたくさんのチャンスを作ってくれるような強豪ではないので、その中でどんな活躍をするかが見どころだと、下田さんは言う。

今大会は、イタリアやオランダなどの強豪国が本大会出場を逃す「波乱」が起こった。ワールドカップで波乱は付き物であり、FIFAランクだけで計れないゲームの面白さがある。本大会ではどんな波乱が起こるだろうか。

過去のグループリーグでは、下馬評を押しのけ、決勝トーナメント進出を果たした国がある。今大会、注目を集めているサラー選手はエジプト代表。決して強豪国ではないエジプトだが、動向には目が離せない。

本気で優勝や上位を狙う国は決勝トーナメントに照準を合わせているため、グループリーグではまだ実力を出し切っていない。「グループ突破」を目標に照準を合わせたチームは、ここにチャンスがある。最終的には上位陣が実力順に生き残ることがほとんどだが、グループリーグでの波乱を期待するのは一つの楽しみと下田さんは語った。

日本代表の注目選手

下田さんの注目選手は大迫勇也選手、長谷部誠選手であるという。大迫選手は、ドイツ・ブンデスリーガでフィジカルの強いDFとの駆け引きが巧みになっているので、日本代表でも重要な仕事をしてくれると期待している。長谷部選手はクラブでも「クレバーさ」が評価され絶対的な存在だっただけに、代表でもフィールドの指揮官としてチームをどう整えてくれるか注目しているそうだ。

W杯がどのような展開になるのか、実況の声に耳を傾けながら見るのも、良い楽しみ方ではないのだろうか。

(金森悠馬、杉浦満ちる)