11月21日から24日の四日間にわたり、第67回三田祭が開催された。慶應義塾大学の一大イベントである三田祭を支える三田祭実行委員会。そこで実行委員長を務める須藤大喜さんに、活動内容や活動に対する思いを伺った。
──実行委員長の役割は?
一言で言うと、全体の統括です。委員長という立場ですので、1人1人の委員としっかり関係を構築します。直前期では、各局長が出したシフトをまとめる仕事をしています。シフトを作る際も200人全員の顔がわかり、関係値があるため、1人1人の本祭期間のストーリーを考えながら、後輩たちが三田祭実行委員会に入ってよかったと思えるように作成しています。
また、メディアへの文章掲載や取材対応など、顔を出して発信する活動も行っています。委員を代表し、実行委員が思っていることを代弁するという意識を持って日々活動しています。
──運営において大事にしていることは?
1番は塾生主体という点です。そこを守り抜くことを一番意識しています。
塾生は一般的にハイレベルと評価されており、パフォーマンスや研究といったところでも高い評価をうけています。学生だけで価値を出せるのは、他の大学見渡してもあまりないことだと思います。そういった点で来場者の方々に感動を届けることが一番大事だと考えています。
塾生が主役の祭りですので、輝きや情熱また、努力というところを他の要素に邪魔されることなく、ダイレクトに伝えたいということを考えており、塾生主体を一番大事にしています。塾生主体であることこそ三田祭が三田祭である所以ですし、今後三田祭を続けていていくためにも、必要不可欠なことであると考えています。このことは今後も意識して後輩たちに繋いでいきたいと思います。
──今年のテーマとそこに込めた想いは?
今年のテーマは「誇らしく、僕ららしく」です。先ほどの塾生主体のお話とも重なる部分もありますが、所属団体といった各々のステータスがある前に、まずはひとまとまりの塾生であるので、その塾生というステータスをしっかり誇りに思い、感謝をし、同じ空間で団結していくことを大切にしたいと思っています。
また、コロナ禍から3年が経ち、私たちが最も大切にしてきた原点に立ち返るという思いも込めています。
──活動されている中で、印象深かったことは?
委員長としての仕事においては、昨年入会面談の担当をしました。
応募をしてくれた1年生は大学生活を通じて何かを成し遂げたいといった強い思いを持っており、三田祭が多くの塾生の憧れの的であり、三田祭実行委員が背負っている責任の重さを感じました。私自身も人との向き合い方や接し方を学べた貴重な経験だったと思います。
また委員としては、2年生の時に東京タワーの下で縁日企画のようなイベントを行いました。そのように枠に縛られず、一人ひとりのやりたいことと三田祭を掛け合わせて新しいものを作っていく自由度があるところが、三田祭実行委員会に入ってよかったと思う点です。
──三田祭運営にあたって大切にされていることは?
大事にしていることは、人それぞれの事情を考え寄り添うことです。これは委員長として上に立つ立場になり、特に意識していることでもあります。
例えば作業に来ない人がいた時も、感情的になるのではなく、相手の事情を考え向き合うことを心がけています。委員長として大変なこともありますが、自分自身も今一度冷静に立ち返り、人に寄り添って考えていきたいと考えています。
──来場する塾生へのメッセージ
出展側と運営側というところで、立場の違いはありますが、結局は塾生というステータスを持っています。そして、結束に重きを置いているため、まずは一緒に三田祭を盛り上げ、最高の舞台を作り上げることができればと思っています。
来場者として来られる塾生もそうですし、参加団体の方もいてこその三田祭ですので、たくさんのご参加をお待ちしております。

(大世古葵)




