
長い大学生活の選択肢の一つとして「海外留学」はとても人気だ。情報収集の大変さや多額の費用、語学力の壁を理由に諦めてしまう学生も少なくない。
今回は現在アメリカのダートマス大学に交換留学中の塾生、陳のぞみさん(経4)にインタビュー。実際の留学生活の様子や留学前の準備について聞いた。
〇留学前の英語の勉強について教えてください。
―私は経済学部の英語入試(PEARL)で大学に入りました。入学時にはすでにTOEFLのスコアを取得していましたが、TOEFLのスコアには2年の有効期限があるため、1年生から2年生に上がる夏になるべく以前よりも高い点数を取れるようTOEFLの勉強を再度しました。
〇交換留学には高いGPAが必要と聞きます。応募時のGPAはどれくらいでしたか。
―GPAは3.8ほどでした。アメリカの大学は人気が高いため、どうしても高いGPAが求められがちです。国にこだわらなければ倍率の低い地域もあり、GPAの下限はありますが大きく苦労することは少ないと思います。交換留学先は数多くあるので、自分が「行きたい」と思える大学を探してみるのが大切です。
〇ビザはいつ取得しましたか。
―留学期間は2024年9月から25年6月です。私は台湾でビザを取得する必要があり、8月に申請しましたが、1週間ほどで取得できました。
〇留学先では大学生活はどのように始まりましたか。
9月入学だったので、周囲の新入生と同じタイミングで大学生活がスタートし、オリエンテーションやサークルの新歓にも一緒に参加しました。
〇就職活動はどのように進めましたか。
―私は3年生の春に早期選考を受け始め、運良く留学前の夏までに内定を得ることができました。その後はボスキャリ(ボストンキャリアフォーラム)にも参加しました。
オンラインインターンに参加するという方法もありますが、時差の問題により日本で参加する学生に比べ不利だと思います。
〇アメリカを選んだ理由は何ですか。
―私は台湾出身で、小学校5年生までは日本にも住んでいました。そのため、アジア圏から離れた国で生活してみたいと思い、留学先を探す中でアメリカに惹かれました。
〇アメリカにある協定校の中でもダートマス大学を選んだ理由を教えてください。
―理由は主に三つあります。
一つ目は、アイビーリーグでありながら経済学を本格的に学べること。トップクラスの教授陣が揃っており、ビジネススクールも併設されている点に魅力を感じました。
二つ目は、アットホームな雰囲気。学生数が少なく、多くの学生が大学内の寮に住んでいるため、友人が作りやすい環境です。授業も少人数制で、教授との距離がとても近いです。
三つ目は、アメリカならではの学生文化が体験できること。フラタニティ・ソロリティといった独自の社交クラブや、放課後のイベントなど、映画のようなアメリカの大学生活を送ることができます。
〇実際の留学生活はどのようなものですか。
―周辺にあまりお店などがないため、自然と大学生活に集中できる環境です。日本では、大学に通う以外にも、アルバイトやインターン、就活などで多忙ですが、ダートマスでは1日の大半を学校とその友人たちに費やすことができます。寮の多くがキャンパス内にあるため、日常的に大学中心の生活が送れています。
(狩谷東之介)
後編はこちらからご覧になれます(6月18日水曜日投稿予定)