早期化する就活戦線。3年春から就活を始める塾生も多い。では塾生は、どこで働きたいのだろうか。今回、三田4学部(法・経・商・文)の塾生を対象とし、希望職種に関するアンケートを実施したところ、塾新会員を中心に、119件のアンケート結果が得られた。

 

各学部に見られる傾向、文学部はマスコミ、商・経済は商社・金融、法はコンサル・官公庁
文学部生のマスコミ志向

 

希望業種で最も多かったのが、広告・マスコミ・出版業界(以下、マスコミ業界)だ。これは、アンケート実施対象者が、メディアサークル構成員を中心としていたためだと考えられる。

その点を加味しても文学部生のマスコミ業界志向は強い。調査に回答した文学部生49名のうち、マスコミ業界を志望先として挙げたのは40名(81.6%)にも及んだ。法・経・商の回答者70名のうち、マスコミ業界を志望先として挙げたのは30名だった点からも、文学部生のマスコミ志向は高いと言える。

 

商社VS金融の、商・経済学部生

 

商・経済学部では、商社業界志向が強い。両学部合わせた回答者45名のうち、志望先として商社業界を挙げたのは25名(55.5%)。次に多かったのが、金融業界。志望先に挙げたのは21名(46.6%)だった。また、この2業種を挙げなかった両学部生は、わずか11名(24.4%)だった。この11名のうち、7名はマスコミ業界を志望業界として挙げているが、調査対象の特殊性からも、実際の金融・商社業界を志望先としない両学部生割合はより少ないだろう。

 

法学部生は金融よりコンサル。官公庁も人気か

 

法学部生の志望業界1位は、マスコミ業界だった。回答者25名中、13名が志望先として挙げた。次点につけたのは、商社業界。25名中12名が志望先として挙げた。法学部の特徴として、金融志向よりコンサル志向が高い点が挙げられる。法学部では、金融志望者7名に対し、コンサル志望者は8名。他学部と比較すると、文は金融9名、コンサル4名。商は金融10名コンサル9名。経済は金融11名コンサル8名。法が唯一、コンサル志望が金融志望を上回っていた。

官公庁業界志望者は、その多くが法学部生だ。全回答者119名のうち、官公庁を志望先として挙げたのは19名(15.9%)。内訳は文7名、法6名、経1名、商5名となっている。各学部回答者数から見るに、最も官公庁業界を志望しているのが法学部だ。官公庁志望者全体に占める、法学部生率は、31.5%。また、法学部生回答者25名中6名(24%)が、官公庁を志望先として挙げる。経済学部全体が20名だったことと比較すれば、この点は明らかだ。

 

以上、三田4学部生の志望先の違いを見てきた。なお本記事は、あくまで塾新会員を中心に行われたアンケート調査をもとにしているものであり、数字の正確さについては何ら保証できるものではない点、留意してほしい。

(橋本成哉)