ピアノ・ソサィエティーによるピアノ喫茶に訪れた。

到着は10時。教室に入ると、ショパンのバラード4番が流れていた。

 

代表:酒寄壮生さん

客席には数組のお客さんたち。お菓子を食べたり、本を読んだり、思い思いにピアノの演奏を楽しんでいた。温かく迎えてくださった代表の酒寄壮生さん(理工・2年)にお話を伺った。

三田祭の準備は例年6月頃から行われるそうで、準備の中にはピアノの借用という作業もある。4日間で12万円かかり、調律師さんにその場で調律してもらう。

酒寄さんは4歳の時からピアノを始めた。飽き性で一つのことを長く続けることは苦手だったが、ピアノだけは続けられた。演奏をすれば心が落ち着く。難しい曲にチャレンジして弾き切れた時は達成感を得られる。もっとこだわりたい。

ピアノ・ソサィエティーに所属しているメンバーは皆経歴やピアノの習熟度は異なるものの、もっとこだわりたいという探究心を持って演奏をしているという。

サークルメンバーについて酒寄さんは「趣味で好きな曲を弾く人から、コンクールに出るために高校時代は1日8時間練習していた人まで様々な人が在籍しているが、皆ピアノが好きという一点で通じ合っている」と話した。

最後に三田祭の来場者についてこう話した。

「毎年ピアノ喫茶にお越しいただいて演奏についての感想をいただけることが私どもの励みになっているので、来年以降もどうぞよろしくお願いします」

インタビューの後はクッキーと紅茶を注文して楽しんだ。

静かに、時に情熱的に流れるピアノの音と、微かに遠くに聞こえる三田祭の喧騒のギャップがなんだか心地よかった。例年私は三田祭で、友人のパフォーマンスを見て、屋台で食べ、バタバタと帰っていた。そんな三田祭の一角にこんな空間があるなんて、知らなかった。スマホからもパソコンからもタスクからも離れ、しばし穏やかな気持ちでピアノの演奏を楽しんだ。

ちなみにクッキーは400円、紅茶は200円だがセットの注文で500円になるそうだ。

クッキーは大きくて本格的な味がして、美味しかった。

クッキーと紅茶

これには甘党の私もにっこり。

小島毬