三田祭恒例のオフィシャルソングは、数名の候補者から一般投票によって選出される。第64回三田祭オフィシャルソングに選出されたのは1、2年生の混合バンドJUGGERNAUT”Sprinter“となった。メロディアスなイントロからサビに向けて高まっていく本曲は、三田祭の熱狂を感じさせる。今回はJUGGERNAUTのメンバーにオフィシャルソングについて、音楽にかける彼らの想いについて話を聞いた。

 

オフィシャルソングのために結成

「三田祭は様々なアーティストや企業も参加する文化祭の枠を超えた祭りだと思っています。今年の三田祭は規模もコロナ前のようになり、以前のような活気が戻ると思います。そんな年のオフィシャルソングに選ばれてとても嬉しいです」慶應義塾高校出身のメンバーが多い彼等にとって、オフィシャルソングは昔からの夢だった。そこで、高校時代の友人や大学で知り合った技術のあるメンバーを集めJUGGERNAUTは結成された。

 

「未来に駆け出そうとする想いを歌詞に」

作曲では、耳に入りやすいメロディー、ボーカルのハイトーンとリードギターの綺麗な音色によって爽やかさを演出した。また、オフィシャルソングとして三田祭への特別な思いを込めたという。「三田祭実行委員会の要望であるアップテンポでみんなが盛り上がる、疾走感があるという点を強く意識して作曲をしました。その中でも、流行りの音楽や、自分が影響を受けたアーティストの要素を組み入れることができました」。

歌詞は、頑張る人の背中を押すと同時に、ただの応援ソングにはならないように細心の注意を払った。「頑張れ」のような励ましの言葉は本当の意味で人の背中を押すことができない。実際に人のモチベーションとなるのは周りの人々が頑張っている姿を見た時だ。そのようなイメージから、未来に駆け出そうとする若者たちへの想いを歌詞に込めた。特に「大人と子供の狭間で始まったばかりの夢 そんな僕らの未来に架けよう」の歌詞は、夢と現実のギャップに悩まされている人々へのメッセージとして、思い入れが強いと語っていた。

 

音楽でつながる三田祭「音楽は人々の架け橋」

彼らにとって音楽は、必要不可欠なものであると共に、人の繋がりを産むものだと語る。このバントのメンバーが集結したのは、軽音楽サークルでの出会い、音楽を通じての出会いがきっかけである。また、今回のオフィシャルソングも、自分の演奏する音楽で三田祭に参加する皆の心が繋がるという意味でも、音楽は人々の架け橋になる存在だ。

 JUGGERNAUTの演奏は三田祭の開幕祭と20日の12:5013:20のメインステージで披露される。「三田祭のメインステージは、高校時代からの憧れの場所でした。そこに立てることにドキドキとワクワクがいっぱいです。本番ではベストを尽くして三田祭のボルテージを一気に高潮に上げていきたいと思います」。昼のメインステージではSprinter以外のオリジナル楽曲も披露される。三田祭にかける彼らの想いののった演奏を見ては如何だろうか。

 

左から、藤田(Ba.)、松枝(Gt.)、小野(Vo.)、山岸(Dr.)、可知(Gt.) (画像=提供)

 

黛亘