国際化に複数の取り組み

更なる国際交流プログラムを検討

今回の記者会見の内容は、いずれも慶大のグローバル化の方針に根ざしたものだ。清家塾長は「三田のいくつかの学部や高校以前の一貫教育校でも本格的な国際交流のプログラムを検討している」と、今後もグローバル化への取り組みを続ける意向を述べた。

取り組みの一環として挙げた湘南藤沢キャンパスの「未来創造塾」は塾生らが、教員、研究者と寝食を共にしながら学ぶ拠点構想で、2015年秋の開設を予定している。開設当初の収容予定人数は180名。最終的には約28,000㎡の敷地に、650名が滞在可能な複数の滞在型教育・研究施設の建設を計画している。構想にあたっては、相鉄いずみ野線延伸に伴う新駅設置計画や、藤沢市による街づくりとの連携も念頭に置いているという。

また会見では、法学部でIBを活用した入試を実施すると発表した。従来、帰国生入試で受け入れていた「海外の高校で2年間IBプログラムを修了」した生徒のほか「日本国内の高校またはインターナショナル・スクールで2年間IBプログラムを修了」した生徒もあわせて「帰国生・IB入試」という枠組みで受け入れる。現状ではIB資格を取得できる国内の認定校は数が少ないが、今後プログラムの周知が進めば「資格取得者の増加が予想される」という。早期に受け入れ体制を整えることで、より多様な学生の獲得を目指す。

【語句説明】
IBとは国際バカロレア資格(International Baccalaureate Diploma)のこと。1968年に国際バカロレア機構が立ち上げた世界共通の大学入学資格である。初等教育から高等教育までそれぞれPrimary Years Programme(PYP)、Middle Years Programme(MYP)、Diploma Programme(DP)の3つに分かれており、DP課程修了後の統一試験で所定の成績を収めることにより、大学入学資格であるIBディプロマを取得できる。DPの授業、試験は英語、フランス語、スペイン語のいずれかで行われているが、将来は一部の授業・試験が日本語で実施が可能となる予定。なお、現在国内でDPを実施しているのは19校で、2012年度のディプロマ取得者は241名だった。