球場に咲く「華」チアリーディング部

 選手達が、グラウンドの上の戦士ならば、彼女達は、勝利を呼び込む女神である――
 球場に彩りを添え、また我々塾生を楽しませてくれるチアリーディング部。毎回、弾けんばかりの笑顔と新鮮な驚きを我々に提供してくれる、彼女達の実体に迫るべく、今回、部の練習を指揮・統括する、慶應義塾大学應援指導部・チアリーディング部メジャレッツの高田茉知子トレーニングチーフ(文4)にお話を伺った。

(安藤貴文)

―チアリーディング部の規模と活動内容を教えてください。
高田「今年度は、二年生が九人、三年生が八人、四年生が七人です。練習は、週五・六日行っており、一日四時間程度、現在は、朝九時半から、お昼の二時までみっちりですね。練習は基本的に、日吉記念館などの、床がしっかりした板張りの所で行っています。また、我々の部は体育会の応援活動をメインに行っています」

―なぜ慶應のチアリーディング部に入られたのでしょうか。
高田「私自身、慶應女子高校時代にバトン部に所属していて、高校の時からお手伝いをしていました。早慶戦にも応援に行っていたんです。チアリーディングというものを、非常に身近に感じていました」

―慶應のチアリーディング部の魅力とは。
高田「まず、縦のつながりがしっかりしていることが挙げられます。また、部員全員が一生懸命だし、みんな本気で部の活動に取り組んでいるところです。そして、慶應の應援指導部として、行事が盛りだくさんなため、慶應をより身近に感じることができますし、何より慶應義塾大学が好きになれます」

―チアリーディングをやっていてよかったなと思う瞬間は。
高田「たくさんありすぎます(笑)。努力する時間が多い分、報われたと思う瞬間は数多くあります。昨年の(野球部が)早慶戦に勝利してリーグ優勝した時なんかは、特にそうでした。また、自分たちが一生懸命に踊っている姿を見て、観客が笑顔になっているのを見たときなんかも幸せですね」

―普段の練習や試合の際、気をつけていることなどはありますか。
高田「私はスポットという下のポジションであるため、トップ(上の人)を床につけない、絶対に落とさないということです。また全体としては、危険な技が多いため、段階をふんで、徐々に難易度を上げていくようにしています。あえて難易度の高い技に挑戦しなくても、見せ方次第で十分美しくなりますから。大会などでは、多少チャレンジしますが、試合の応援の際には、成功第一でいきます。要はTPOにあわせて、ダンスや技を変えるということです」

―正直、恐怖感といったものはないのでしょうか。
高田「怖いと思った瞬間に『負け』ですね。下の人だったら、絶対トップを守るんだ、という使命感を持たなくてはダメです。大切なのは、『タイミングと信頼関係』。これは、お互いを思いやることで生まれてくるものです」

―趣味や、普段の生活の中でご自身が大切にされていることは。
高田「高校や大学の友人達と遊ぶことですね。應援指導部での活動が本当に忙しい分、そういった友人との時間が非常に大切です。あと、ペットショップ好きですね(笑)。自宅でもダックスフンド三匹飼っていますし。すごく癒されます」

―今年度チーフとして、どういったチームを作り上げていきたいですか。
高田「最高のチームワークで試合に臨むためにも、今年は日々の練習で部員同士、頻繁に声を掛け合うようにしています。確かに、上下関係の厳しい部ですが、私達は、後輩の意見や見方も積極的に取り入れることで、先輩・後輩の意思疎通が図られ、より一層の信頼関係が生まれると考えています。また、部員一人一人の個性を見てあげること、そしてその個性を引き出してあげたいと思っています」

―チーフ個人として、そして部としての目標をお聞かせください。
高田「個人としては、最終学年としてやり残さない・後悔しないことですね。最後まで成長し続ける四年生でありたい。一つ一つの演技に全力で取り組むことです。部としては、スローガンでもある『いつも笑顔で全力投球!』を胸に、笑顔と元気あふれる部でありたいと思っています」
 
 球場で見る、華やかな姿とは裏腹に、実際に見た彼女達の練習は、かなりハードなものであった。非常に密度の濃い練習。しかし、彼女達は練習中も決して笑顔を絶やさない。どんなにきつくとも、仲間の声に耳を傾け、精一杯演技している。彼女達の強さはここだ、と確信した。彼女達は本当の意味で『チーム』であった。皆が一体となることで生まれる躍動感。『チーム』としての完成度は間違いなく高い。これからますますそれに磨きがかかるだろう。
 この『チーム』が、美しい華を咲かせる瞬間は、もうすぐ目の前である。