企画

対話の中からサービスを形作る 帝国ホテルの「おもてなし」

歴史と暖かみが感じられるホテル

帝国ホテルを利用したことはあるだろうか。学生にはなじみがないかもしれない。利用する人が、雰囲気の暖かさと快適さに感動する空間だ。
帝国ホテルには大きく分けて宿泊・宴会・レストランの3部門があり、ビジネスから家族の記念日まで多様な人々が利用する。ウエディングコーディネーターの髙木智子さんは、結婚披露宴当日までの準備を担当。「打ち合わせでは、安心して話してもらえる雰囲気づくりをするようにします。そのために、清潔感のある身だしなみと、しっかりした温かい言葉づかい、そして笑顔を大切にしています」。いろいろな話をする中で、相手が必要としていることを経験から予想したり、表情から察知したりするなど、相手の気持ちに近づけるよう心がける。対話の中から情報収集をして、それを形にするのだという。このような心がけはホテルの他部門にも共通する。
帝国ホテルには常にお客様に最も優れたサービスと商品を提供するためにスタッフがどのように行動するべきかを定めた「行動基準」がある。これは9つの具体的な実行テーマ、「挨拶」「清潔」「身だしなみ」「感謝」「気配り」「謙虚」「知識」「創意」「挑戦」から成り、常に心がけるように求められているという。その中で、特に「知識」の項目は身につけるのが難しいと髙木さんは実感しているそうだ。さまざまな利用者に合わせて会話をするには、ウエディング以外の知識も必要になってくる。そのため、新聞を読んだり、プライベートでも色んなことに触れたりすることも大切なのだ。
「おもてなしは一方的なものではなく、気持ちのキャッチボールだ」と話すのは広報課の宮崎真理さん。

安心できる雰囲気づくりを心掛ける髙木さん

また、同社の小林社長はよくホテルをオーケストラに例えるという。それぞれのパートや部署がそれぞれの役割を果たすことで美しい音色が完成する。どこか一カ所不協和音が出ていると、サービス全体が台無しになってしまう。「100ー1=99」ではなく、「100ー1=0」なのだという。
宿泊を例に取れば、利用者はホテルに到着した際、ドアマンに迎えられ、フロントでチェックインし、ベルマンが客室まで案内する。その客室はハウスキーパーのスタッフが清掃したものだ。さらに、滞在中にレストランに行けば、料理人が作った食事をウェイターがサービスする。一人の利用者の滞在に何人ものスタッフが係わっているのだ。
またサービス業の面白さは、利用者の反応がすぐ目の前で見えることであるそうだ。「ウエディングの打ち合わせに来る方は皆様、幸せな方たちなので、こちらもとても幸せになります。私もこの仕事とホテルが大好きなんです」と、髙木さんは飛び切りの笑顔を見せてくださった。
大切なお祝いなどの際には、帝国ホテルのおもてなしを受けてみてはどうだろうか。親身になって、特別な日を作り出す手伝いをしてくれるはずだ。
(佐藤万貴)

 

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