3月1日、日吉東急アベニュー南館3階に、丸善日吉東急アベニュー店がオープンした。1月15日に閉店した天一書房日吉店の跡地を居抜く形での出店で、翌日16日に丸善ジュンク堂書店は公式サイトにて開店を発表していた。天一書房は、塾生総合研究所が発行する履修情報誌「リシュルート」の販売場所としても知られていた。リシュルート2023年度副編集局長である渡辺智也氏(文1)に話を聞いた。

丸善は1869年創業の老舗書店チェーンで、今回の出店が県内5店舗目(うち1店舗はジュンク堂書店)。公式発表によると、売り場面積が約240坪、そのうち書籍が190坪、文具が50坪となる。1995年に開店し、27年間慶大生に親しまれてきた天一書房日吉店は、日吉駅近辺唯一の書店だった。今回のオープンにより、日吉から書店がなくなるという事態は免れたことになる。

リシュルートは、今年度から丸善日吉東急アベニュー店で販売をされる方針だ。販売場所が天一書房日吉店から丸善日吉東急アベニュー店に変更するだけで、販売形態や内容に大きな変更はないという。販売に関する詳細は今後の交渉次第で、「今年は新入生向けのお役立ち情報を拡充しているので、100ページ以上にも及ぶ本誌を楽しみにしてほしい」と渡辺氏は意気込みを見せる。2月16日には、塾生総合研究所のツイッターにて2023年度版リシュルートの詳細情報が公開され、小田桐京花さん(文3)が表紙を飾ることが発表された。リシュルートは3月末に始まる店頭販売のほか、Amazon、kindleでも販売される予定だ。

「リシュルート(Reshruit)」は、慶大のメディアサークル「塾生総合研究所」が毎年発行する履修情報誌だ。主に新入生を対象にしており、「大学生生活に悩みを抱える塾生たちに一筋の光を!」をテーマに掲げる。履修情報は、全て塾生の実際のアンケートに基づいている。日吉のグルメや慶大生のファッションといった、お役立ち情報なども掲載されている。例年3月に発行され、2022年も数千部の売り上げがあった。

元々は2002年に有志によって発行されたもので、インターネットが普及していない当時、履修情報の先駆けとなった。やがて書籍化されるようになり、天一書房日吉店の協力のもと販売されるようになっていた。「リシュルートの書店販売は十数年にも及ぶ天一書房との連携のもと実現していた」と渡辺氏は言う。

「リシュルート」2023年度版表紙

(稻山昂大)