ドラフト会議、慶大初の4人指名 津留﨑、郡司、柳町、植田将がプロへ

(右から)自身の「座右の銘」をそれぞれ掲げる植田将太選手、柳町達選手、郡司裕也選手、津留﨑大成選手=慶大日吉キャンパス(横浜市港北区)

プロ野球の新人選手選択(ドラフト)会議が17日行われ、慶大からは津留﨑大成選手(商4)、郡司裕也選手(環4)、柳町達選手(商4)、植田将太選手(商4)の計4選手が指名を受けた。慶大の選手が同時に3人以上指名されるのは初めて。

楽天3位 津留﨑大成(つるさき・たいせい)投手

津留﨑大成選手。座右の銘は「努力に勝る天才なし」だが、色紙には「筋肉は裏切らない」としたためた

最初に指名されたのは津留﨑選手。3巡目で東北楽天ゴールデンイーグルスが交渉権を獲得し、直後に始まった記者会見では「心の準備ができていない」と驚きを隠せなかった。高校3年の秋に右肘の再建手術(通称トミー・ジョン手術)を受け、大学2年の春、東京六大学リーグ戦のマウンドに初めて立った苦労人。自他ともに認める「筋トレマニア」になったのは、術後、同じ手術を受けた選手を参考にウェイトトレーニングで基礎筋力作りに励んだのがきっかけだ。今の気持ちを伝えたい相手を聞かれると、数秒間の沈黙の後「大きなけがをした時にそばで支えてくれた両親と兄貴に感謝したい」と涙ながらに言葉を絞り出した。

中日4位 郡司裕也(ぐんじ・ゆうや)捕手

郡司裕也選手。座右の銘は「運命を愛し希望に生きる」。高校時代の監督の言葉だ

4巡目では中日ドラゴンズが郡司選手を指名した。各球団とも捕手の指名が相次ぐ中、名前が呼ばれるまでの時間を「1試合分(の長さ)に感じた」と振り返った。出身高校は宮城・仙台育英高校。夏の甲子園大会準優勝メンバーという華々しい経歴を引っ提げ入学した慶大では、ルーキーイヤーの秋から正捕手に。以降リーグMVPを1度、ベストナインを2度受賞するなど、名実ともにチームの「顔」として成長した。中日からの指名を受け、「谷繁(元信)選手(元中日、現野球解説者)がずっと好きだった」と憧れを語ると、「1年目からキャッチャーとして試合に出たい」と表情を引き締めた。

ソフトバンク5位 柳町達(やなぎまち・たつる)内野手

柳町達選手。座右の銘は「凡事徹底」。「プロの世界でも当たり前のことを徹底してやりたい」

かねてからプロ入りが期待されていた柳町選手は、5巡目で福岡ソフトバンクホークスが指名。ソフトバンクは大学入学時から「好きなチーム」に挙げていた球団で、本人も「まさか」の巡り合わせだった。六大学リーグでは、昨季に慶大で高橋由伸氏(前巨人監督)以来となるリーグ通算100安打を達成。1年春からリーグ戦全試合先発出場の記録を継続中で、郡司選手らとともに慶大野球の屋台骨を支えてきた。「内外野の複数ポジションを守れるのが自分の強み」とアピールし、目標の選手にはプレースタイルの参考にしてきたという中村晃選手(現ソフトバンク)を挙げた。

ロッテ育成2位 植田将太(うえだ・しょうた)捕手

植田将太選手。座右の銘は「継続は力なり」。慶大では3年までレギュラーに恵まれなかったが、「継続」が実った

最後に選手控え室が沸いたのは、育成ドラフト2巡目で植田将太選手(商4)が千葉ロッテマリーンズから指名を受けた瞬間だった。慶大では、同じ捕手である郡司選手の活躍の陰で、リーグ戦出場は7試合にとどまる。4月には津留﨑選手と同じトミー・ジョン手術を受け、現在リハビリ中。それでも「野球を続けたい」との思いは強く、プロ志望届の提出は締め切り当日まで思い悩んだ。会見では「プロがダメだったら独立リーグも考えていた」と冒頭から声を震わせ、「家族と友人が支えてくれるおかげで野球ができる」と感謝の気持ちを繰り返し述べた。

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