バスケットボールの男子第57回全日本学生選手権が、東京・代々木第二体育館をメイン会場に12日から18日にかけて行われた。昨年優勝の慶大(関東1部リーグ7位)は、一回戦・二回戦と順当に勝ち上がったが、準々決勝で東海大(関東1部リーグ2位)に惜敗し、連覇はならなかった。結局、慶大は5・6位決定戦で早大に敗れ、今大会は6位で終了した。

 男子は、青学大(関東1部リーグ1位)を下した東海大が、初のインカレ制覇。男子最優秀選手には、竹内譲次(東海大)が選ばれた。

 2月13日 1回戦 ○
 【慶大69-66九産大】
 12月14日 2回戦 ○
 【慶大58-48拓大】
 2月15日 準々決勝 ●
 【慶大63―67東海大】
 
 
東海大戦
 「選手たちはゲームプランに忠実であった。香川(環2)や小松(総2)もよくやった。それだけに、非常に残念」(慶大・佐々木ヘッドコーチ)。
 東海大(関東1部リーグ2位)とのインカレ準々決勝。残り2秒まで勝敗の行方が分からない手に汗握る展開。だが、最終的に勝利の女神は東海大に微笑んだ。
 この日、慶大のエース・竹内公輔(総3)とマッチアップしたのは、竹内の双子の弟・譲次。ともに200㌢を超える長身、また全日本の代表に選ばれるなど共通点の多い兄弟である。「譲次に(マークに)徹底的につかれて攻められなかった」と試合後竹内自身が、そして「オフェンスリバウンドでチームのリズムをつくる公輔を、譲次にしっかり守ってもらった」と東海大の陸川監督が振り返ったように、竹内譲次の粘り強いディフェンスが、東海大に勝利を呼び込んだ。この結果、慶大は法大との5~8位決定戦に臨むことを余儀なくされた。
 
 
法大戦
 2月16日 5~8位決定戦・第1戦 ○ 
 【慶大68―65法大】

 八強で惜しくも敗退した慶大は、法大との5~8位決定戦に臨んだ。
 リーグ戦で一勝一敗という互角の結果が示すように、この試合も大接戦となった。前半はC竹内公の奮闘もあり慶大がリードして終了する。だが、竹内公曰く「大事なところで流れが作れず」、法大のF末廣に3Qから4Q途中にかけて8連続3Pを許すなどして、逆に後半はリードを許す展開に。攻撃ではキーマンである竹内公・酒井(環3)が、反則が増えてゾーンディフェンスを布く法大を攻めあぐね、なかなか得点を稼げない。しかし、ここで活躍したのがG加藤(経2)とG小松の2年生コンビ。法大・末廣のお株を奪う外からの攻撃が奏功し、4Q終盤に法大を再逆転。このまま逃げ切った慶大が、早大との5位決定戦へ駒を進めた。
 佐々木ヘッドコーチコーチ「明日の早大戦は負けられない。ディフェンスをしっかり作って戦う」
 
 
早大戦
 2月17日 5位決定戦 ●
 【慶大83―86早大】

 試合開始から酒井(環3)や竹内公(総3)を中心とした攻撃で1Qはリードして終えるが、慶大が点差を引き離せないでいると、2Qから早大の外からの3Pが立て続きに決まり、最大9点差が付き、ペースを握られてしまう。しかしここから脅威の追い上げで、4Q残り3分を切ったところで逆転し、4点差まで差を広げる。このまま逆転勝利かと思われたが、酒井が「自分たちに集中力を欠いている部分があった」と言うように、不用意なファールやミスでまさかの再逆転を許す。結局、そのままタイムアップとなり、慶大は6位でインカレを終えた。試合後、「ゲームへの入り方は悪くなかったが、審判の笛なども気になりゲームプラン通りいかなかった。うちはもっとできるチームなので、今日は残念な試合だった」と慶大佐々木ヘッドコーチがコメントする一方で、「竹内公のようなビックマン対策として外から打った」とゲームプラン通りに試合を運んだ早大松野コーチのコメントが対照的であった。