新司法試験の出題と採点に携わる考査委員の任に就いていながら、受験生向けに答案作成会などを行っていたなどとして委員を解任された慶大法科大学院の植村栄治教授について、慶應義塾は8月3日、同教授の退職願を受理したと発表した。義塾は、大学院法務研究科委員会から植村教授の懲戒免職(解職)を適切とする内容の上申書の提出を受けたが、既に植村教授から引責辞職の申し出があり、検討した結果、退職願を受理した。

 植村教授は、禁じられている答案練習会を開催したなどとして、法務省から新司法試験考査委員を6月29日に解任されていた。また義塾からは、6月25日付で春学期の授業担当の中止と、学内における役職停止の仮処分を受けていた。