第73回早慶バスケットボール定期戦が、先月6日に代々木第二体育館で行われた。早慶戦優勝を春季の目標に掲げ、選手全員がこの日に照準を合わせて臨んだ気迫のこもった一戦。緊迫した試合展開が続く中、宿敵早稲田を相手に83―72で勝利し、去年に引き続いて早慶戦二連勝を飾った。(山下菜生)

躍動するキャプテン福元(環4)
躍動するキャプテン福元(環4)
「とにかく安心しています」。試合後キャプテン福元(環4)は安堵の表情でそう話した。試合は始めから終わりまで拮抗した状態が続いたが、前半の粘りを後半につなげ、勝利への強い執念を見せつけた慶大が10点差以上をつけ早稲田を撃破した。

慶大ボールで試合はスタートするも、序盤連続でターンオーバーを犯すなど立ち上がりが悪く開始2分間得点ができない慶大。徐々に早大にペースを奪われるが、大元(環4)の3Pシュートで初得点。するとそこから大元ひとりで10得点以上を叩き出す。期待の新人、鳥羽(環1)も途中出場し、速攻からの切れのあるレイアップシュートなどで計4得点を決め、鮮烈なデビューを果たした。



3点ビハインドで迎えた第2Qでは、シュート確度の高い早大に連続で3Pシュートを奪われなかなか逆転できない。だがここで、黒木(環4)やサワ(環2)がインサイドでフィジカル面の強さを見せつけ、オフェンスリバウンドを獲得し大元のアシストを受けたサワのシュートで逆転に成功。しかし、早大にブザービーターを許してしまい、38―40で前半を折り返す。

続く後半、立ち上がりは早大にペースを奪われるが、西戸(総3)の3Pシュートを始まりとして次々に得点をあげる。福元、大元ペアの息の合った華麗なプレイに慶大応援席は大いに盛り上がりを見せた。大元の得点で逆転し、その直後の真木(環4)の連続3Pシュートで流れは完全に慶大側に。61―54で勝負の最終Qへと向かう。

このまま一気に点差をつけたい慶大だが、早大も引かず一進一退の攻防が繰り広げられる。4年生を中心に要所で確実にゴールを沈め、最後はファウルゲームに持ち込んだ慶大が快勝した。

試合後、大元は「春季前半の成績は良くなく苦しかったが、全てを乗り越えた結果がここに表れて良かった」と喜びを語った。秋季はインカレ優勝が目標だ。早慶戦に勝利した勢いで後半シーズンも飛躍が期待される。