開幕5戦4勝で優勝を飾る

第11回東京六大学バスケットボールリーグ戦が先月20日から22日にかけて、明治大学和泉キャンパスで行われた。今年度最初となる大会で、慶大は4勝1敗と奮闘し見事優勝を飾った。まだまだ余裕が見られた選手たちの今後の活躍から目が離せない
(山下菜生・島村成)

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果敢にシュートを狙う堂本(商2)
果敢にシュートを狙う堂本(商2)

【東大戦】先月20日 ○89―32 
新チームの力見せつける


東京六大学バスケットボールリーグ戦1日目、初戦の相手は東京大学。4年生が抜けた新チームでの初戦となったが、前チームに劣らぬ力を発揮した。

スタメンは中島(総4)、真木(環4)、堂本(商2)、サワ(環2)、木村(環2)。

第1Q、ポイントガードの中島がチームを牽引し、スタメン全員で万遍なく得点を重ね、27―9で第2Qへ向かう。

オフェンスの力がやや低調になるものの、持ち味のディフェンスで粘りを見せ、44―14と30点差をつけ大きくリードした。

続く後半も慶大の勢いは止まらない。中島の速攻からの好プレーは慶大ベンチを大いに沸きあがらせた。藤井(経3)や堂本も正確なシュートを決め、このQ18得点。
 
最終Qではサワや原(法2)が3Pシュートを決めるなど2年生やベンチメンバーの活躍も見られた。89―32で試合を終え、観客に圧倒的な力の差を見せつけた試合となった。


【早大戦】先月20日 ○77―67
逆転で宿敵下す


「春シーズン一番の目標は早慶戦で勝利すること」と話す大元(環4)。春の早慶戦を意識しながらの試合で、苦しい展開も何とか逃げ切り、勝利を収めた。

スタメンは福元(環4)、大元(環4)、黒木(環4)、山崎(環4)、西戸(総3)。

序盤から相手チームのエースにペースを乱されリードを許す慶大。なかなか得点につながらない厳しい状況の中、福元、大元を中心とした4年生らが奮闘し、1得点差まで差を詰め食らいついた。

第2Qでは、西戸が3Pシュートを含む計11得点を稼ぎ勢いに乗るも、あと一歩及ばず37―38で後半戦へ。
 
続く後半では木村の3Pシュートや黒木のリバウンドなど攻守で力を発揮し、逆転に成功。最終Qではサワの3Pシュートを口火に勢いに乗るも、お互いに譲れず拮抗した状況が続く。最後まで流れを手放さなかった慶大が77―67で早大に勝利した。

試合後、新キャプテンの福元は「ディフェンス、リバウンド、ルーズボールという慶大の伝統を守ろうと常に意識してプレーしていた。目標をこの3点に絞り、僕たちの根本となる部分を守れたことが勝利につながった」と話した。


【立大戦】先月21日 ●84―88
リード守れず初の黒星


大会2日目。ここまで2戦2勝と順調に勝ち進んできた慶大だが、ここへきて立大相手に敗北を喫した。
 
スタメンは、中島(総4)、真木(環4)、堂本(商2)、サワ(環2)、木村(環2)。
 
序盤から2年生のサワや木村を中心に早いペースで得点を決めていく慶大。インサイドで粘りを見せ、ゴール下で相手のファウルを誘った。スティールからの速攻など流れをこちら側に引きつけ、10点差以上をつけ第2Qへ向かう。
 
第2Qでは相手の堅守によりなかなか得点できず、開始6分でわずか2得点という苦しい状況に追い込まれる。ディフェンスの緩みからか残り2分で逆転を許すが、堂本らゴール下陣が粘り41ー37で前半を終えた。
 
続く第3Qは、清家(経4)の好プレーや後藤(環3)の3本の3Pシュートが功をなし、このQでは合計22得点を稼ぐが、流れに乗る立大と一進一退の攻防が続き、63ー69で6点差をつけられる。
 
最終Qでは、スタメンを戻し着実に点を稼ぐが、あと一歩及ばず立大に敗北した。   
 
試合後、福元は、「新チームになったばかりでお互い探り合っている部分もまだあるが、一つ一つの勝利に対していかに貪欲になれるかが大切だと思う」と話し、前向きな姿勢を見せた。


【明大戦】先月21日 ○89―66
主導権握り圧勝


4試合目の相手は明大。立大戦での黒星から頭を切り替え全力で臨んだ。

スタメンは福元(環4)、大元(環4)、黒木(環4)、西戸(総2)、山崎(環4)。

序盤からハイペースで試合を運び、大元、西戸の二人で15得点をあげリードを奪う慶大。21―17で第1Qを終える。
 
続く第2Qでは黒木、山崎らの活躍が光った。相手から得たフリースローを確実に点数に変え、オフェンスが波に乗り、42―32と10点差をつけ後半を向かえる。
 
後半はディフェンスでアウトサイドシュートを止め切れない部分も見受けられたが、インサイドでは変わらず主導権を握りゴールを沈めた。最後まで逆転を許さなかった慶大が明大を抑え込み、89―66で大勝した。
 
今試合で目覚ましい活躍を見せた山崎は「久々のスタメン起用だったが、自分の課題は達成できた。昨日よりもよく体が動いた 」と話した。


【法大戦】先月22日 ○90―66
流れ掴み大差の連勝


今大会最終戦の相手は法政大学。慶大は序盤からペースを掴み第3Qで追いつかれるも、第4Qで本領を発揮し、90―66で完勝を果たした。

試合は第1Qから接戦となる。慶大は山崎(環4)のゴール下の攻撃で先手を取るも法大も負けじと得点し、20―17という僅差で第1Qを終える。第2Qから慶大がペースを掴み、見事なディフェンスで相手の得点を封じ、大元(環4)らの活躍によりリードを奪い、45―31で前半を終える。後半に入ると慶大は突如ペースが乱れてしまい、法大に連続得点を許し、第3Q終了間際に3Pシュートを決められるなど、60―59まで差を縮められた。
 
最終Qでは慶大が調子を取り戻し、黒木(環4)やサワ(環2)の連続得点より再びリードを奪い、そのままリードを広げ、90―66で最終Qを終える。
 
試合後、大元は「試合に勝つことができてよかった」と語り、達成感を噛み締めていた。