喊声 5月号

「私たちは戦争を知らない」。中学校の時に文化祭で演じた「戦争を知らない子供たち」という劇の最後の台詞だ。現代を生きる男の子と戦争時代を生きる女の子が入れ替わるという物語だった。観客のなかには涙を流している人もいた▼5月3日は憲法記念日である。1947年に日本国憲法が施行されてから67年が経った。これまで一度として憲法が改正されたことはない。今、憲法改正の議論は転換期を迎えている。9条を改正し集団的自衛権を認めるのか大きな争点となっている▼そんな中で憲法9条がノーベル平和賞の候補になったという。ひとりの主婦がきっかけとなり、今では4万を超える署名が集まっている。戦争になれば子供たちが傷つく。改憲の動きが高まる中、二人の子供を持つ母親が9条を守るために始めた取り組みだった▼外に目を向ければ日本を取り巻く環境は厳しい。中国や韓国、そして北朝鮮など近隣諸国との関係。同盟国であるアメリカとの関係。世界にはまだテロや紛争が絶えない地域も多い。自国の平和だけでなく国際社会の平和も考えなくてはならない。「戦争を知らない子供たち」を増やしていくために日本はどう行動すべきだろうか。 (安田麻里子)