バスケットボール総評 試合終盤の失速目立つ

主力の不在が響く

「1年での1部復帰」という目標を掲げリーグ戦に挑んだ慶大バスケットボール部。しかし、リーグ戦を終えてみると6勝12敗の8位に終わり、昇格どころか3部入れ替え戦にまで出場する苦しいシーズンとなった。

開幕前は下馬評でも2部優勝候補の一角だった。しかし攻撃の要の矢嶋(総3)、守備の要かつ副将としてチームを引っ張る蛯名(法3)がけがで不在のままリーグ戦は開幕。チームはその影響を引きずるかのように格下相手に黒星を重ねてしまった。

中でも深刻だったのがスタメンの平均身長の低さから来るインサイドを中心としたディフェンスの脆さだ。ゴール下へ相手を寄せ付けないためには、試合全体にわたってオールコートディフェンスが必要になった。体力の消耗が激しい戦術のため試合終盤、選手の足が止まり失点を多く重ねる試合も多く見られた。「堅守速攻」で大学バスケ界の強豪校となっていた2年前との大きな差は、高さがなくなったことだ。

苦しい中でチームを引っ張っていたのはガードの伊藤(環2)。40分間見せる粘り強い守備だけでなく、点取り屋不在の中でリーグ4位の361点(1試合平均20・05点)と得点力にも磨きをかけ、攻守でチームをけん引した。

残留するも苦しいシーズンに

伊藤だけでなく今期は権田(政2)、大元(環1)、黒木(環1)、福元(環1)といった下級生の活躍が大きく目立った。しかし、リーグ戦の結果が悲惨だっただけに「経験よりもダメージを受けていないかが心配」と佐々木HCは語る。リーグ後半にけがから復帰した蛯名や本橋(環3)と奮起した上級生もいたものの、チームを落ち着ける上級生が必要だ。

下級生主体だったため来期においても主力に大きな変化は見られない。だからこそ、このオフに伝統の堅守速攻トランジションバスケットを叩き込み直したいと佐々木HC。もう一度2年前までのような強豪に復活するためにも、この冬の越し方が大きなポイントとなるだろう。 (小林知弘)