11月23日、第67回三田祭の3日目。来場者の目線が一斉に集まるメインステージにて、「KEIO BEAT 最強コラボ決定戦」が開催された。本企画は、三味線×バンドサークルvsフリースタイルバスケ×ダンスの二陣営が、プライドと技術を賭けて激突するパフォーマンスバトル。勝敗は観客の声援によって決まるという、会場全体が参加者となる一体感を感じさせるシステムだ。
三味線・バンド陣営としては「総合音楽研究会」と「津軽三味線集団弦音巴」が、フリースタイルバスケ・ダンス陣営として「SHAMGOD ~freestyle ballers~」、「Dancing Crew JADE」が参戦。さらにスペシャルゲストとして、アナウンサーからメディアまで幅広く活躍している高橋真麻さんが登場し、観客の期待は一気に高まった。
オープニングを飾ったのは、総合音楽研究会と津軽三味線集団音巴による渾身のコラボレーションパフォーマンス。1曲目に選ばれたのはKing Gnuの「Sorrows」。三味線が奏でる凛とした音色と、バンドの力強いサウンドが絶妙にマッチし、ステージは一瞬で熱気に包まれた。

続く2曲目は米津玄師の「KICK BACK」。息を合わせて歌いだす観客の声とステージの迫力が共鳴し、会場は感動の渦へ。忘れられない一体感が生まれた瞬間だった。

バトンは次に、SHAMGODとJADEの手へ。SHAMGODが披露したのは、バスケットボールのスキルにダンスやアクロバット等のスキルを融合させた圧巻のパフォーマンス。音楽に乗せた華麗なドリブルやハンドリング、ボール回しなどの多彩な技に、観客は次々と歓声をあげた。

つづいて、JADEが流れるようなムーブと鋭いキレを兼ね備えたストリートダンスを展開。息の合ったコンビネーションと高度なパフォーマンスに、会場中が驚愕した。

そしてクライマックス。両チームがステージの外に飛び出し、観客の目前で繰り広げられたコラボパフォーマンスに、誰もが息をのんで見入っていた。

全てのパフォーマンス終了後、一同の緊張が高まる中いよいよ勝敗を決める審査が始まった。
盛大な拍手と共に観客の盛り上がりを見せたのは、フリースタイルバスケ&ダンスチームであった。しかし、どちらのチームも甲乙つけがたい圧巻の出来だったため、審査員のうちの1人でもある高橋真麻さんは驚きの提案を行った。「2チームとも素晴らしかった。そんな時はやっぱり運を持っている人が勝つと思うので、代表者がじゃんけん!」。最終決戦はまさかの「じゃんけん勝負」となった。
両陣営から代表2名が登壇し、会場の注目が一点に注がれる中、企画の勝敗を賭けた勝負がスタート。2度のあいこを挟み、ついに三味線×バンド陣営が勝利をつかみ取った。予想外の結末に、会場は笑いと拍手に包まれ、温かな余韻の中で企画は幕を閉じた。

熱気と感動が交差した「KEIO BEAT 最強コラボ決定戦」。今年の三田祭も残すところわずか1日となった。明日の企画も必見――ぜひ足を運んで、この興奮を体験してほしい。
(密山百合亜)