《塾員インタビュー》ツギクル芸人グランプリ2022王者 ストレッチーズ 後編

フジテレビ系「ツギクル芸人グランプリ2022」で優勝を果たし、テレビやラジオでの活動が急増している関東若手漫才師のエース、ストレッチーズ。慶應義塾大学の卒業生かつお笑い道場OkeisのOBでもあるお二人にお話を伺った。後編では、慶應のおすすめスポットや、お二人のお笑い観に迫る。

現在も続く、慶應の友情

――大学の同級生や先輩後輩、恩師についてのお話はありますか?

(高木)お笑いサークルに入っていると、プロに行くか就職するかという岐路に立たされている人がたくさんいて。twitterで「就職します!」って言ってる同期には「大学生が『就職します』って言ってリツイートされてるの何なんだよ」って思ったりしましたけど、一大決心した人の姿は見てきているので印象深くはあります。

(福島)寮の同室だった2人とは一緒に旅行に行くほどの仲でした。ある年の夏、ただ旅行するだけじゃ……と僕が企画を提案したんです。プラカードに0歳から100歳までのマスを作って、旅先で出会った人に年齢を聞いてOKだったら写真を貼る「0から100歳までの人と出会う旅」という、すごいスベってる企画。怪しまれないようにというのと、研究の一環だと思って協力してくれるかもしれないし、あと慶應を誇りにも思ってたのでプラカードの裏に慶應義塾大学って書いておいたんですけど、後でTwitterを見ていたら「慶應大学と書かれたプラカードを持った学生がいて偉そうだった」と書かれていて、慶應のブランドを下げてしまいました。途中で気付いたんですけど、90歳以上の人って街を歩いていないんですよね。老人ホームに電話して、ボランティアをする代わりに写真を撮ってもらったりして大変でした。お年寄りはみんな自分の年齢を覚えていませんでした。その2人とは今でも仲がいいので、大学時代の友情はとりあえず10年は続きます。

(高木)あと僕の研究室の先生が変わった人で。研究室の合宿先が草津で、「鰻食べに行くぞ」ってお昼に店に連れて行ってくれたんですけど、割り勘でしたね。マジでびっくりしました。55歳とかでしたよ。

 

慶應周辺のおすすめスポット

――日吉周辺のおすすめのスポットなどはありますか。

(福島)日高屋?

(高木)日高屋じゃないよ。

(福島)日吉に住んでたのでほぼ全部の飲食店は行きました。ラーメン屋が強いですね。武蔵屋とか銀屋、らすたとかどんとかも強いし。ニュータンタンメンも美味しかったし。(ステーキの)くいしんぼもいいですね。ハマトラもいいし。

(高木)ハマトラ面白くて好きだったな。オシャレなのが意味分かんなくて。麺も黒いし。ボサノバみたいなのかかってるしいきなりジャスミンティー出てくるし、最後わたあめ出してくれるし。ラーメン激戦区になるとこういう店も出てくるっていうのを体現してるというか。

(福島)銀玉(日吉駅前に設置されているオブジェ)もいいですしね。

(高木)銀玉??日吉で一人暮らしの人はどんで野菜を摂ってるっていうのでおなじみなので、どんはいいですよね。

(福島)あれまだあるのかな、お好み焼き屋の王将ってまだありますか?

――まだあります。

(福島)すご!先輩の紹介で昔1日だけバイトしてしんどすぎて辞めちゃったんですよね。でも宴会でずっと使ってました。

(高木)武蔵屋の隣にあった定食屋なんだっけ?藤家だ!藤家はサークルのミーティング終わりにみんなで食事に行くときによくお世話になりましたね。

(福島)三田は歌広場ぐらいしか分かんないんですけど、湘南の方はざんまいっていう焼肉屋があって。でも飯以外はあんまないもんなあ。

(高木)バンガロー。

(福島)バンガローハウス!めっちゃ行ってたな。

(高木)僕らが行ってた10年前ですら有線マイク使ってたカラオケ屋。

(福島)あとは何だろう、僕らが教えて欲しいくらいです(笑)。

――銀屋ですが、他店への応援のために人手が足りなくなって休止しています。

(高木)なんでだよ……。

(福島)二郎インスパイア系の野郎ラーメンとか行ってたなあ。あとはマック。ネタ合わせはマックと日高屋とバンガローハウスでやってました。

(高木)所沢から副都心線で1時間半くらいかけて日吉まで通ってたんで、日吉のTSUTAYAでマンガ3冊くらい借りて着く頃には読み終わるっていうのやってたな。

(福島)思い出した、日吉で一番いいの串工房ですね。串とハイボール専門の居酒屋なんですけど。

――学食などはあまり行かれていなかった?

(福島)あんま言うのよくないんですけど、安いイメージのわりに意外といい値段するんですよね(笑)。

(高木)パワー丼とか食べてたな。タコライスとか。めっちゃ思い出してきた。

(福島)あとは席の奪い合いですね。3席は取ってた。

 

お笑いコンビとしての強み

――ここからはお笑いについての質問もさせていただきます。学生芸人時代とプロになってからで変わったことなどはありますか。

(高木)やっぱり全然違いますね。顔見知りが客席に多い環境でやるのと何も知らないお客さんの前でやるのとでは笑ってくれるハードルが全然違くて。今は違うと思いますが当時の大学お笑いは変なことしてりゃウケるという風潮もあったので、「知らない人って面白い理由がないと笑ってくれないな」って思いました。何もないところから始めた人より逆にギャップには苦しんでるかもしれないです。今となっては大事な経験ですけど。

(福島)知識とかも広げていかないと。大学生が分かるような狭いあるあるみたいな話題が多かったので、幅広い世代にウケるためにポップ寄りにはなったと思います。もちろん今でも研究中ですけど。

――コンビの強み・弱みは何だと思いますか?

(高木)強みはやっぱり……。声が大きい。

(福島)聞こえないとか何言ってるかわかんないとかって言われたことないですね。滑舌もいい方なんで、テレビとかに出るうえでもそうですね。

(高木)太田プロに所属することになったときの最初のネタ見せで、みんなとにかく声を出せと言われてたんですが、僕らの番になったら「わかった、わかった!」って(笑)。「デカければいいわけでもないんだけどな?」とも言われて、デカくはあるんだって。あとキャラクターとかがないってのは弱みではあるんですけど、いろんなパターンのネタができるっていう意味では強みでもあるなと思うようになりました。「こんなネタもできたんだ」って驚いてほしいですね。

(福島)弱みで言うと何事においても初速が遅いことかもしれないですね。構築していく漫才が多いので、積み上げていく時間に笑いが少ないですし、バラエティとかでも見た目が華やかな人とかに比べて掴む速さが遅い。引き込ませられれば強みにもなると思うんですけど、理想を言えば最初から最後までウケたいので。

 

お笑いへの向き合い方の変化

――最近のお仕事で以前との変化を感じたことはありますか?

(福島)多いときは月に30本とか、ずっとライブで漫才をやってた8年だったので、やっとよく見てた番組にも出られるようになりました。クイズ番組の「東大王」にも出させていただいたんですけど、第1問でコケて、そこからずっと間違えて回答権も失ってしまって。それが大分きつかったですね。今は受験期を思い出して勉強しています。

(高木)これまで漫才しかやってきてないので、こんなにいろんな仕事をする職業なんだって思って。それこそ「サンデージャポン」とか、大学名を背負ってる以上迂闊なことは言えないなと思いました。バイトしかしてない時期もあったし、割とちゃんとした社会人ですらないんだけどなあっていうプレッシャーもありましたし。

――ライブなど漫才への向きあい方はどうでしょう?

(高木)より漫才をやらなきゃいけないという気持ちになっているというのが正直な話で。これからテレビで売れていくのも目標ではありますけど、僕らは漫才を頑張らないといけない人間というか、それが一番得意なんだとテレビ出てても改めて思うので。収録でスベる度に「いや、漫才があるから大丈夫」と(笑)。今年のM-1は優勝したいなって思ってるんで、漫才に対する気持ちは強くなってる気がしますね。

――辛いことも多い中、辞めようと思ったことはなかったんでしょうか?

(福島)――やっぱりあのスウェットの学生に声かけられなかったときは辞めようと思いました。

(高木)もう乗り越えた?

(福島)まだ乗り越えてない。

(一同笑い)

(福島)早く声かけて欲しい。

(高木)辞めたいとか傷つくとかもあるんですけど、まともに食らっちゃうとできない仕事なんでどっかヘラヘラしちゃってますね。「もう辞められないなあ」と思ってることの方が多いかもしれないです。

 

二人だけのルール

――コンビ間で大事にしていることはありますか。

(福島)僕らはいろんな現場とかで新しい人に出会う日々なので、自分たちの知り合いや芸能人に似てる人がいたら、「○○さんに挨拶した?」みたいなことは随時言っていく。「あの人に似てるね」じゃなくて、「挨拶した?」ってやり口で。

(高木)それ以外何も決めてないかもな。

(福島、質問者を見ながら)――ロボッツに挨拶した?

(高木)ちょっと似てるけど。

(福島)すいません、ずっと思ってたんですけど高校時代のロボッツってやつにすごい似てて。

(高木)そっちの方が気になんだよ。ロボッツってあだ名のやつ。

(福島)もちろん聞こえないように話しますけどね。それは決めてます。

(高木)決めてもねえよ別に(笑)。すいません、分かりづらいですよね。なんかそういう「絶対やるノリ」みたいなのはあります。

(福島)あとは、これは慶應のキャンパスから生まれたノリなんですけど、日吉キャンパスに喫煙所があったときに。

(高木)これ伝わるかなあ。

(福島)そこでネタ合わせとかしてたんですけど、あるとき目の前にある図書館に入ろうとしたら閉まってたんです。そのときに、「これぇ……。」って。お店とかが閉まってたり予想外のことがあると、2人で「これぇ……。」って、必ず言う。

(高木)的な。あと今日はないですけど、仕事で会った人が変な人だったときとかに、その仕事が終わって2人きりになったらこう、お互いににらみ合う、など。こういうことじゃないだろ、聞きたいの。

――以前おっしゃっていた「仕事で会った人の名前を憶えているかクイズを出す」というのもそうですが、それぐらい昔から仲が良かったんですね。。

(高木)あったなあ!そうですね、もういつ生まれたノリかも覚えてないですけど、それは大事にしてるかもしれない。

 

今後の目標と、塾生へのメッセージ

――短期的な目標と長期的な目標を教えてください。

(高木)短期的な目標はM-1優勝です。長期的な目標は、いろんな番組には出たいんですけど、音楽番組のMCをやりたいんですよね。バラエティよりの番組、「HEY!HEY!HEY!」とか「うたばん」みたいな。アレをやりたいです。

(福島)僕も短期はM-1で、ゆくゆくは「学生HEROES!」みたいな学生応援番組とか、「ハモネプ」「ダンス甲子園」、あとは「学校に行こう!」みたいな学生たちが生き生きできるような番組をやっていきたいですね。

(高木)やりてぇ。

――最後に、読者にメッセージをお願いします!

(高木)(真面目そうに)…僕もそうであったように、やりたいことがきっと見つかる大学なので、4年間、やりたいことを見つけられるよう、頑張ってください!!…一旦これで行きます。

(福島)これを読んでいる人に日吉キャンパスで学園祭を作ってほしいです。作れなくても、あったら盛り上げてほしい。

 

松野本知央