喊声 6月号

『Invictus』は、1994年、アパルトヘイト撤廃後もまだその影響の残る南アフリカ共和国で、故ネルソン=マンデラ大統領が奮闘する実話を描いた映画だ。マンデラ大統領は、アパルトヘイトの象徴と言われたラグビーを通じて人の心を動かし、国を一つにした

▼先日行われた六大学野球、早慶戦。残念ながら敗北を喫し優勝を逃したが、球場は盛り上がりを見せた。観客は慶大の勝利を願い、声を上げ、隣の人と肩を組んで歌っていた。キャンパスにいては触れ合うことのなかったであろう、偶然隣に座った人とも一つになれた

▼筆者はインドアな人間であり、スポーツ観戦は億劫に思っていた。しかし、一歩外に出てグラウンドに足をのばすと、日常生活ではあまり体感できない感情の起伏を味わうことができると知った。予想外の展開に驚き、勝利に喜ぶ。客席に響く声援も気分を盛り上げる

▼我々は日々、様々な困難や試練の中で生きている。それらに立ち向かうとき、選手のプレーやその裏に隠れた努力に触れることは大きな力を与えてくれる。チームワークや精神力などスポーツから学ぶことは多い。週末の観戦で、一週間の原動力を得てみてはいかがだろうか。
(増田絢香)