多くの人の憩いの場となっている、日比谷公園、上野公園などの都内の大公園。それらは以前もっと大規模なものであったが、都市計画の名のもと形を変え、紆余曲折を経て現在の大きさにまで縮小された。そして今、「公園を空き地として利用すべきだ」という意見はますます顕著となっている。

 しかし、公園は人々の共有空間となって、安らぎや活気をもたらしてくれるものだ。そのような公園の魅力を伝えようと実際いくつかの公園を歩いてきたので紹介する。

▽芝公園
 園内にはペルリ提督像や伊能忠敬記念碑などがあり、それらも見所ではある。しかし、散歩をするのならば東京プリンスホテル周辺が向いている。なぜなら、全体的に景観が良い中でも高台のそこはとりわけ景観が良く、整備も行き届いているからだ。
 また、近くにある東京タワーがライトアップされ、夜景や(時期にもよるが)月もとても奇麗に見えるため、非日常を求めるならば夜に行くことをお勧めする。

▽上野公園
 昼間は老若男女、大勢の人々が行き交い騒がしい上野公園。しかし、夜ともなると昼とは打って変わって人気はめっきり少なくなり、静寂な公園へとその様相を変える。あまりに静かで暗かったので、筆者は恐怖感すら覚えた程だ。
 そんな上野公園の周辺には、動物園、不忍池、など多くの観光スポットがある。休日に上野公園に足を運べば、一日中飽きることのない時間を過ごせることだろう。ただ、月曜日は博物館や動物園は開いていないのでご注意を。

▽代々木公園
 この公園は平日と休日とで全く違う顔を見せる。平日は人が少なく静かな公園だ。しかし、休日は多くの人が思い思いの格好で集まってパフォーマンスを行ったり、催し物が開かれたりしている。 パフォーマンスをしている人達は気さくな人が多いので、人とのふれあいが好きな人は声を掛けてみてもいいだろう。
 歩くのには中央広場が適しており、そこの噴水は時間帯がよければ虹が見えることも。

▽日比谷公園
 野球の慶早戦の後に立ち寄る塾生も多い日比谷公園は皇居や官庁の目の前にある。そのため、デモ活動などで騒々しくなることもあるが、基本的には静かで奇麗な散歩に適した公園である。
 園内には噴水や花壇が数箇所あり、ホセ・リサール像、南極の石などの記念碑もあるので、それらを見てまわるのもいいだろう。くれぐれも塾生の方は慶早戦の後にここへ押しかけて、應援指導部に迷惑をかけることのないように。

(松本理平・大熊一慶)