11月21日から24日の四日間にわたり、第67回三田祭が開催された。慶應義塾大学の一大イベントである三田祭を支える三田祭実行委員会。そこで一般企画局長を務める島村壮さんに、活動内容や活動に対する思いを伺った。
──一般企画局の役割を教えてください。
出展する団体の方をサポートすることが主な役割で、来場者の方がより楽しく過ごせるようにするという点も大切な役割の一つです。ただ、参加団体のサポートが活動のメインです。
──活動の中でやりがいを感じる瞬間は?
やりがいを感じる瞬間は、裏方として表に出ることが少ない分、自分たちが円滑に仕事を進められていること自体にあります。何か一つの成果を達成して感じるというよりは、三田祭の時期に、団体の方がそれぞれの思い描く形で企画を実現している様子や来場者が楽しんでいる姿、団体の方が笑顔で打ち上げなどをしている姿を見た時にやりがいを感じます。
──今年の企画はどのような特徴、印象がありますか?
基本的に、私たちから団体に「こういう企画をしてください」と提案することはほとんどなく、自分たちの色が出ることは少ないです。ただ、今年は新しい団体の方が多く参加してくださっており、活動の幅が広がっていると感じます。その結果、三田祭という場が「発表の場」として、また「コロナ禍以降の新しい活動の発表の場」として選ばれている印象があります。
──三田祭で行われる企画はどのような過程を経て決まるのですか?
三田祭の企画は、大学院生を含む塾生全員に4〜5月頃に参加申し込みを受け付けています。
そこから半年以上かけて、団体の方のやりたい企画内容を伺いながら、三田祭の理念に沿っているかを確認します。それ以外は基本的に自由で、やりたいことを実現できるよう、私たちが工夫や調整を行っています。
──今年の見どころは?
今年の三田祭の見どころは、300ほどある企画それぞれに強い思いが込められている点です。目立つ・目立たないに関わらず、一つひとつに学生の情熱や努力が詰まっており、その成果を見ることができるのが三田祭の魅力だと感じます。
──活動される中で、印象深かったことは何ですか?
印象深かったこととしては、三田祭期間中に見る団体の楽しそうな姿や満足そうな表情です。自分たちが1年間準備してきたことが、多くの人の楽しさや満足につながっていると実感できる瞬間であり、何年経っても忘れられない光景です。今年もそうした姿を見られるよう、円滑な準備を進めていきたいと思っています。
──三田祭運営にあたって、大切にされていることは何ですか?
運営において大切にしているのは「視野を広く持つこと」です。委員としての正しさだけでなく、団体の方の立場から見た意見も尊重するようにしています。意見がぶつかることもありますが、まずはさまざまな考えを受け止め、自分の中で整理した上で、どう進めていくかを決めることを大切にしています。多くの方の協力で成り立つ三田祭だからこそ、幅広い視点を持ち、柔軟に進めていくことが重要だと思います。
──来塾する塾生に向けてメッセージをお願いします
三田祭は塾生一人ひとりの活動や魅力が詰まった場です。ゼミやパフォーマンス団体、展示など、それぞれが夢中になって取り組む理由があり、その魅力を一度に体感できる機会です。多くの人に参加してもらい、多様な学生の活動に触れることで、自分の世界を広げるきっかけにしてもらえたら嬉しいです。

(大世古葵)




