最終週で逆転準優勝 前季覇者日大に競り勝つ

リバウンド王、敢闘賞に輝いた酒井
リバウンド王、敢闘賞に輝いた酒井

 第7週で首位青学大に2連敗を喫した慶大。しかし、次週の法大戦で2連勝。準優勝争いは暫定2位の日大と暫定3位慶大による直接対決に委ねられた。迎えた最終週、慶大は日大に2連勝。通算戦績12勝6敗で、逆転準優勝を果たした。優勝は17勝1敗の青学大。       (井熊里木)


青学大戦初戦善戦も一矢報えず
8勝4敗の2位タイで迎えた第7週、慶大の相手は無敗で首位を突き進む青学大。
 「夏から青学大に照準を絞って練習してきた」(佐々木ヘッドコーチ)という慶大であったが、1試合目は69―71、2試合目は65―96で青学大に2連敗。暫定王者に一矢報いることはならなかった。
 69―71で惜敗を喫した初戦。最終ピリオド突入時に慶大が得ていた5点のリードを、守り切ることができなかった。
 最終ピリオド、ビハインドという立場にありながら辻を中心に冷静に外角のシュートを沈め加点した青学大。対する慶大は青学に迫られるとプレイが乱雑になり、勝負所で点を決めきることができない。
 2点差。ワンゴール差。「大事な所でしっかりプレイできるかどうかの差」(佐々木ヘッドコーチ)が初戦の明暗を分けることとなった。
 続く第2戦。「消極的になってしまった」と酒井(環4)が振り返るように、接戦を展開した前日とは打って変わり、30点以上の大差で敗れた。
 酒井がチームハイの27得点と奮闘するも、続く11得点の家治(環3)以外に、10得点超えを記録した選手はいなかった。
 また、27本中15本の3Pシュートを沈めた青学大に対し、17本放たれた慶大の3Pシュートのうち、ネットを揺らしたのは酒井の1本のみ。
 初戦では20本中10本の3Pシュートを決めた慶大だが、2試合目で疲れが見えた。「戦える体力が残っていなかった」と、佐々木ヘッドコーチもチームの疲弊を敗因に挙げた。


法大戦二ノ宮復帰で速攻試合起動
青学大戦での2連敗を受け、暫定3位に後退し迎えた第8週。
 第3週の筑波戦から怪我で戦線を離脱していた主将の二ノ宮(環4)が復帰を果たした慶大。初戦を96―79、第2戦を114―79で法政大に快勝した。
 「ニノさん(二ノ宮)はもらった瞬間に前にパスを出すので、しかも全力で走ってギリギリ届くくらいのところに出してくれる」。2試合を通じ、速攻で先頭を走る場面が多かった家治は、二ノ宮の復帰に関してこうコメントした。
 二ノ宮不在の間、ゲームメイクがままならない慶大は、御家芸であるはずのトランジションゲームを思うように起動できずにいた。
 「まだ万全とは言えない」という二ノ宮だが、30分未満のプレイタイムながら法政大との2戦でそれぞれ5アシスト。
 トランジションゲームが息を吹き返した慶大は、2戦ともに100点前後を記録して法大に連勝した。「やっぱり(二ノ宮の復帰は)チームにとって大きい」(家治)。
 二ノ宮不在によってこれまで試合運びに悩まされてきた慶大だが、二ノ宮がベンチを外れたからこそ得られた収穫もある。
 それは「金子、蛯名が二ノ宮の分も頑張ってくれて、ガード陣に厚みが出た」(酒井)ことだ。ゲームメイクに関してはまだ十分とは言えないが、金子(環3)、蛯名(法1)が得点、ディフェンス面で二ノ宮の抜けた穴を見事にカバーしていた。
 チームが底上げされたところに、主将の復帰。「(二ノ宮不在の間)金子や蛯名が積み重ねてきたものに、二ノ宮の復帰で更に上乗せできれば」(岩下・総4)。


日大戦最上級生奮闘準優勝決める
暫定3位で迎えたリーグ9週目。暫定2位の日大との直接対決を連勝で制した慶大が、最終週で逆転準優勝を果たした。
 初戦。96―93と、追い上げる日大を振り切った。30得点19リバウンドと大暴れした岩下は、「僕ら4年生がどれだけ大事な立場にいるのかを意識して」。
 2試合目、93―74の快勝の立役者となったのは、4本の3Pシュートを含む20得点を挙げた二ノ宮だ。勝てば準優勝の試合前、「絶対に勝つと4年生全員で意志を固めた」(二ノ宮)という。
 また、同じく4年生の酒井は、「今年は特に狙っていた」というリバウンド王に加え、敢闘賞にも輝いた。
 ダブル受賞に「めっちゃ嬉しいです」と笑顔見せる一方で、「怪我人が出て、自分がチームの穴をカバーしようとした結果」と酒井。日大との2戦目でも、12得点、13リバウンド、5アシストと、オールラウンドにチームを支えた。
 「リーグ前半はだらしなかったけれど、やはり最後に頼れるのは4年生なので」(佐々木ヘッドコーチ)。
 これまで岩下の不調、二ノ宮の怪我に悩まされてきた今季リーグ戦だったが、最後は4年生の活躍で、慶大はリーグ戦を準優勝で締めくくった。
 次なる公式戦は、11月下旬から12月上旬にかけて開催される、全日本大学バスケットボール選手権大会(インカレ)。今季の慶大は、インカレ優勝を最終目標に見据えてきた。
 岩下は「まずは(4年生)3人がそろってコートに立つこと。あと1ヵ月間しっかり修正して日本一を目指したい」と意気込みを語った。