今回紹介するサークルはKCC(慶應クルージングクラブ)というヨットサークル。現役部員は新2年生と新3年生を合わせた13人で、1957年に創部された伝統あるサークルだ。KCCのウリは慶大で唯一のクルージングヨット(外洋ヨット)を所有する大学公認団体であるということだ。所有しているクルージングヨットは「ネオパトス4世」と名付けられており、クルーザーヨット乗りの憧れの地である神奈川県三崎市の油壷に係留されている。活動日は主に週末と長期休暇期間である。2020年度の活動コンセプトを「全力で、楽しみ、仲間になる」と掲げるKCCの魅力に迫る。

クルージングヨットの持つ魅力

ネオパトス4世は全長約10メートルのクルーザーヨットである。このヨットには簡易トイレやキッチンが付いており、寝泊まりすることができるのだ。ちょうどよい広さで快適な空間である。海の上の秘密基地といったところだろうか。昨年度は船内での餃子パーティーやサンドイッチパーティーをたくさん開催したという。

ネオパトス4世

クルージングの魅力

大学に入るまででクルージングの経験があるという人は少ないのではなかろうか。大学に入学したからこそ始められるスポーツ、その一つがクルージングなのである。広い海に出て、風だけの力で進む。普段は味わうことのできない自然の力を感じることができる瞬間だ。

長期休暇期間中の活動として、遠方へのクルージングが挙げられる。その中でも、KCCにおける活動の目玉といっても過言ではないものが夏季休暇期間中の「夏クル」である。昨年度は新島や大島といった離島まで泊りがけでクルージングを行った。照り付ける太陽の下で波に揺られながらヨットに乗る。日ごろ練習してきた成果を発揮したり、花火やバーベキューをしたりと、夏を最大限に楽しむことができる絶好のイベントだ。

恵まれた環境

昨年度のOB会の様子

OBとのつながりが強いのもKCCの特徴だ。現役部員は練習に駆けつけてくれるOBに技術を丁寧に教えてもらえる。現役生にとってKCCのOBは頼もしいヨットの先生なのだ。「ヨットは一生の趣味になる」とOBは口を揃える。さまざまな形で支援してくれるOBがたくさん存在するのもKCCにサークルとしての魅力が詰まっており、一生の趣味と友を得たからであろう。

今年度の活動

今年度はクルージングだけでなく、技術を生かして速さを競うレースへの参加も計画されている。学生日本一を決める大会に勝てば、フランスで開催される世界大会への切符をつかむことができるのだ。
目標に向かって楽しみながら全力で取り組む仲間をKCCはいつでも歓迎している。少しでもヨットの世界に関心を持った人はこの機会にヨットに乗ってみてはいかがだろうか。想像を超える充実感を味わうことができるに違いない。

KCCではツイッターなどで積極的に情報を発信している。ぜひチェックしてみてほしい。

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(柿崎龍)