「人はどうせ死にます。だから生きている間はできるだけ美しく生きていたいんです」彼女の口から出た言葉はどこか儚くも、深い想いが込められているようだった。

 

人で溢れかえる日曜の渋谷。待ち合わせた店に現れた彼女は広い二重幅にピンクのアイシャドウが良く似合うくっきりとした瞳の女性だった。

 

現在、文学部で考古学を専攻している。「これまで、人間とは何だろうかと気になって勉強してきました。その中で形あるものしか信じられないと感じ、今は考古学を学んでいます」。また、サークルは魔女サークルに所属し、学外ではアイドル活動も行っているという。

 

 

「私、魔法使いになりたいんです」。彼女はこう話した。研究では古代の人形から人間の魔性を読み解き、アイドル活動では人に夢を与える魔法を実践しているそうだ。自分の信念に基づきながらさまざまに行動しているのだろう。

 

取材の時は独特の世界観を見せてくれたが、外での撮影では優しい気遣いをたびたび見せてくれた美貴さん。どこか不思議な雰囲気が漂いながらも、他人を思いやる心を持ち合わせている女性だった。だからこそ人を引きつける魔力のようなものを感じざるをえない。彼女はすでに魔女であった。

 

(セブンティーンアイス)