《ソボクナギモン》第6回 どうしてドライアイになるの?

内野裕一先生診察風景
内野裕一先生診察風景

皆さんはドライアイという目の病気をご存知だろうか。涙の量の不足や質の低下などによって、目の表面を潤す機能が低下する病気である。具体的な症状として、目の乾燥感や目の疲れのような慢性的な不快感などが挙げられる。
日本での患者数は1000万人を超えると考えられているこの病気。今回は「どうしてドライアイになるの?」というギモンを解明するため、慶大医学部眼科学教室の内野裕一先生に取材した。

 

涙の役割

涙の異常によって生じるドライアイ。では、そもそも涙の役割は何だろうか。涙は単に目を潤しているだけではなく、目の機能を正常に保つ重大な役割を担っている。
例えば、目に入った異物を洗い流し、血管が存在しない目に角膜の乾燥を防ぐ働きのあるビタミンAのような栄養は、涙によって目に与えられている。

 

ドライアイの原因

ドライアイを誘発する原因は様々である。加齢は涙の分泌量や質を低下させ、空気が乾燥する冬は目の表面から蒸発する涙の量が増える。また、薬の副作用やレーシック手術などが原因になる場合もある。

 

現代社会とドライアイ

科学技術が著しく発展した現代社会。生活を豊かにする様々な製品が開発されたが、それらの登場はドライアイの患者数を増加させた。パソコンやスマートフォンは代表的な例である。これらの画面を見続けることによって、まばたきの回数が減少して目が乾きやすくなる。
エアコンの普及によって室内は乾燥し、涙が蒸発しやすくなった。そのため、エアコンが効いた空間で長時間過ごすオフィスワーカーの3人に1人はドライアイだと考えられている。また、ソフトコンタクトレンズの装用によっても、涙の蒸発量は増える。

 

ドライアイの治療法

多くの現代人を悩ませるドライアイ。一般的な治療法は点眼薬である。軽度のドライアイは点眼薬による治療だけで症状が改善される。点眼薬だけでは効果が不十分だった場合、涙点プラグという栓を使用する。このプラグを涙が排出される涙点に差し込むことで、目の表面に貯められる涙が増える。

 

おわりに

重症のドライアイになると、目が開けられないほどの痛みを伴う。この記事を読んで、ドライアイの疑いがあると感じた方は眼科専門医に相談するのがよいだろう。

 

(紫関陸)